■はじめに
東北本線には、以前は多くの夜行列車(寝台列車)が走っていた。その代表格が寝台特急「はくつる」(上野-青森)であり、急行でも「八甲田」などがあった。私の子供の頃には上野から盛岡までの「北星」などもあり、早朝の宇都宮駅までそれらを見に(写真を撮りに)行ったこともある。
しかし、新幹線が開通してからそれらは次第に淘汰され、あっという間に絶滅してしまった。今となっては、それを再現することはできない。しかし今回、いわて銀河鉄道と青い森鉄道との共同で、盛岡発青森行の夜行列車が再現されることとなった。盛岡発が快速「あさむし」であり、盛岡発が「ひめかみ」である(このイベントは昨年度も実施されており、その際は盛岡発が「もりおか」で青森発が「あおもり」であった)。距離が短いため途中での長時間停車を含むが、「あさむし」の場合盛岡発が21時30分で青森着が8時03分であるから、睡眠時間は充分に確保できる。
最近、各地の私鉄や第三セクターで夜行イベントが行われているが、乗車時間が短く、また夜中にも撮影イベントなどがあるため、とても寝られそうにない。今回はしっかり寝られそうであるため、申し込んでみた。一番安いのは「ロングシートC」(15,500円)であるが、2人席であるためとても横になれない。そこで、5人分を使って横に慣れる「ロングシートA」(18,500円)にしてみた。記念乗車券とブランケット、沿線の銘菓が付いてくるという内容である。
往路の移動(盛岡まで)については、えきねっとで割引切符を買っておいた。問題は、復路である。25日(土曜)はゴールデンウィークの初日であり、格安切符は争奪戦が予想される。「青森で1泊しようか」と思ったが、宿泊費も劇的に高い。かと言って、定価の新幹線で帰るのは面白くない。そこであれこれと考えて、土曜日はフェリーで函館に渡って函館に泊まり(函館のホテルも高いが、フェリーターミナル付近にある不便な宿が安かったので確保)、日曜日は函館観光をして安ホテルに泊まり(日曜日の飛行機はまだ高いため)、そして月曜日の朝に飛行機で帰ってくることにした。とんでもない迂回と追加日程であるが、いずれの移動手段も宿泊先も格安であるため、青森から新幹線の定価で帰るのとほぼ変わらない額で済ませることができた。
■2026.4.24
13時台に家を出て在来線を乗り継いで大宮に向かい、25%オフで手にした新幹線で盛岡に向かった。盛岡着16時33分。
今日の夜行列車には食事が付いていないため、持ち込む必要がある。盛岡といえばコッペパンで有名であり、改札を出た北側で入手可能である。そこで総菜系でも買っておこうと思ったが、なんと改装中であった。

@無念
これを知っていればもう少し早く移動してきて本店まで行ったのであるが、こうなっては仕方がない。その後は適当に市内を散策して城址に行ったりして、スーパーで食材を買い揃えた。
駅に戻り、待合室で時間調整をして、受付を待った。行先案内には、すでに夜行列車の案内が出ている。

@団体専用
21時になり、受付が始まった。配布されたのは、案内と硬券記念切符、そして乗務行路表(運転席にある時刻表)を模した今日の予定と、名札(切符が入っている)である。

@一式
まだ列車は来ていないが、ホームに入って入線を待った。21時15分頃、2両編成の夜行列車が入線してきた。

@見た目はいつも通り
早速、車内へ。私の席は一番先頭であり、その気になれば前方の景色も眺められる場所であった。

@自席(寝台?)
席上には、ロゴ入りのブランケットとお茶、そして沿線の銘菓が置いてあった。

@こんな内容
私も市内散策時に酒やつまみを買っていたのだが、なんとそのうちの一部が被っていた。予想外の展開であるが、仕方がない。

@これ以外に総菜系も買ったが
なお盛岡駅のコッペパン売り場が改装中であったため、市内散策中に買ったのは、岩手県に本社があるシライシパンの各種である。

@これで代替
定刻の21時30分、盛岡を出発した。今回の夜行列車は、途中駅でのイベント(撮影会など)が無いため、自由に車内を過ごすことができる。私は、久々の「夜行列車内での一献」を開始である。
車内の設備等はいつも通りであるが、ガチャガチャが設置されており、またゴミ箱が特別に置いてあった。

@食事しますから
用意していた食材での一献を終えて、後は寝るだけである。ブラケットは配布されているが、問題は枕である。バックパックでは頭が落ち着かないため、以前の関東鉄道のイベントで配布されていた枕(座席用のモケットを使用したもの)を持参している。

@今日の寝台
後は寝るだけであるが、22時29分に「いわて沼宮内」に到着してドアが開いたので、外に出てみた(ドアが開くのは、ここと浅虫温泉だけである)。

@しばし散策
車内に戻ってしばらくすると、減光された。このような状態で(そして寝台状態で)乗車できるのは、稀有な体験である。

@寝台状態
■2026.4.25
5時前に目が覚め、その後は起きて景色を眺め続けた。列車は、上北町や野辺地、小湊で長時間の停車を繰り返して、貨物列車に抜かれたりしていった。

@時間調整中
6時53分、浅虫温泉に到着した。ここで離団もできるため、数人の参加者が下車していった。停車時間が47分もあるため私も途中下車し、まずはトイレで洗面と歯磨きをして、そして海岸側まで歩いて行ってみた。

@晴天
しかしそれだけでは、40分以上も埋め合わせられない。そこで駅付近を適当に歩いてみると、足湯があったので入ってみることにした。幸い、洗面で使ったタオルも手にしている状態である。

@温かい
足湯に使ってから車両に戻り、同駅を7時40分に出発した。青森には8時03分に到着して、夜行列車の旅は終了である。

@お疲れさまでした
前置きで書いた通り今日はこれからフェリーで函館に渡るが、11時35分発であり時間がある。青森駅付近で暇潰しとなれば、「のっけ丼」であろう。市場に向かってチケットを買い、あれこれと乗せ始めた。海外産のサーモンなどでは意味がないと思い、青森産の魚で攻めてみたら、真っ白になってしまった。

@ウニやホヤを入れるべきであったか
小さい丼を平らげて、再度市内散策である。海際には青函連絡船として活躍していた八甲田丸が係留されているが、思えば最初の北海道への一人旅はまだ青函連絡船の時代であった。

@八甲田丸
駅の西口側に出て、フェリーターミナルに向けて歩き始めた。バスもあるが、急ぐ旅ではないのと、違う目的があるため歩いてのアクセスである。
違う目的の一つ目は、森林博物館にある車両である。

@ミニ車両
そこからさらに歩き続けると、津軽森林鉄道の碑が現れて来る(これが目的の二つ目)。ここから左手に伸びている道路が、まさに森林鉄道の廃線跡である。

@森林鉄道跡
10時30分頃、フェリーターミナルに到着した。目の前には津軽海峡フェリーの巨大な船舶が係留されているが、今日はこれではなくて、青函フェリーの方を予約してある(キャンペーン中であり、1,900円と安かったため)。

@こちらに乗る
待合室でテレビを見ながら時間を潰してから、乗船した。定刻の11時35分に出港したが、後は船内で無料Wi-Fiを使って過ごすのみである。
次第に函館山が近づいてきて、到着まではあと少しである。岸壁には運用を終えた大量のキハ40系が見えるが、どこかの国にドナドナでもされるのであろうか。

@出荷待ち?
15時25分、函館のフェリーターミナルに着岸した。徒歩客は最後の下船となるため、15時40分頃にやっと下船した。
30分ほど歩いて、安宿に投宿した。ゴールデンウィークということで函館駅近くのホテルは高くて取れなかったが、ここは無風であった。
荷物を置いて、スーパーへ向かったが、近くにあった北海道大学の桜が綺麗であったので、まずはその撮影である。

@北海道はまだ見頃
割引になっていた総菜や酒を買ってきて、一献して今日は終了である。
■2026.4.26
飛行機代が安くなる月曜日に帰るため、今日は一日暇である。ということで、函館バスの一日券をウェブで買って、それを使って市内をあれこれ移動することにしている。ホテル最寄りのバス停は「北大前」であるが、一日券の利用範囲がギリギリそこまでであるのが有難い。
まずは、8時28分発のバスに乗って五稜郭方面に移動した。

@なぜかパトカー柄
五稜郭バス停で降りて、そこから数分歩いて五稜郭に辿り着いた。まだ朝の9時前であるというのに、インバウンド客を含む観光客によって公園内やタワーの建物は大混雑である。というのも、この時期は桜が満開だからである。

@北海道ですから
公園内を一周してから五稜郭タワー前バス停に向かい、9時20分発の「函館牛乳あいす118」行のバス(土日限定で一日に2本しかない)を待ち続けた。しばらくしてやって来たが、五稜郭目当ての客で超満員である。しかし、彼らが降りてしまったので、その後は閑散としてしまった。
空港以降は乗客が4人だけとなり、9時55分頃に終着に到着した。

@工場もある
この工場や売店のことは事前に知っておらず、一日券を使おうと思った際に「どこまで使えるのだろう」と範囲図を見て、初めて知ったのであった。
売店の営業は10時からであるためしばし工場のラインを見学してから、売店に向かった。こういう場所に来ているのであるから、ソフトクリームは必須であろう。

@もちろん
折り返しのバスは10時32分発であるため、それまでは暇潰しとして、開放されている牧場で牛のエサやりを見たり、工場を再度見たり、近場を散策したりした。
件のバスに乗って、函館空港で下車。9分の待ち合わせで、トラピスチヌ前行のバスに乗り込んだ。車内は、観光客で満員である。
11時ちょうどに、トラピスチヌ前に到着した。

@ここでも桜が
無料の展示施設や売店を見たりしたが、15分もあれば充分である。次のバスは12時10分であるから、時間が余っている。
最近は便利になったもので、スマホの地図で検索すると次の目的地まで勝手に移動案を提案してくれる。グーグルに聞くと、トラピスチヌから1キロほど歩いた湯川団地北口バス停から函館駅行のバスがあるということなので、それに乗ることにした。
乗車中にバスの経路を見てみると海側を走る路線であったので、啄木公園で途中下車してみた。

@ぶらり途中下車
そこからは、ぶらぶらと歩いて函館駅に向かった。
次に乗るのは、函館山頂に行くバスである。夜なら大混雑必死であるが、昼であるからガラガラであった。13時30分に出発して、14時55分頃に山頂に到着した。
函館山に登る際はロープウェーが定番であるが、バスが実はお勧めである。ロープウェーであると「次第に夜景が広がる」感じであるが、バスの方が「ずっとお預けで展望台の背後に到着して、いきなり夜景を拝める」からである。

@今回は夜景ではないですが
14時20分発のバスで下山して、夕方は函館市内を適当に徒歩観光である。
港には、青函連絡船の摩周丸が係留されている(今から40年前に乗船したことがある)。今日は背後に大きなクルーズ船が係留しており、いつもとは違う感じであった。

@並んでいる
バスに乗って五稜郭付近に戻り、ゴールデンウィークだというのに3千円ちょっとで泊まれる安宿に投宿して、スーパーに行って安食材を買い揃えて一献して、終了である。
■2026.4.27
今日は、朝一番の便で帰るだけである。月曜まで待った甲斐があり、11,450円で帰ることができる。路線バスで移動してもいいのだが、8時過ぎまでホテルにいても暇なので、歩いて空港に向かうことにした。

@途中で見付けたもの


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