プチ移住第19回・北海道函館市編(1日目~3日目)

プチ移住
汐首橋梁跡

■はじめに
 今回のプチ移住(10日間程度の短期滞在)は、北海道の函館市である。
 9月前半は残暑がまだ厳しいため、避暑を兼ねての北海道である。函館は道内では一番南部であり、道北や道東のような涼しさはないであろうが、関東地方と比較すればまだマシであろう。
 1日目は移動日、2日目は函館市内観光、3日目はレンタカーを使った旅である。

■2026.9.9
 昨日まで「大人の休日倶楽部パス」を使った臨時列車の旅をしていたが、それの残り1日を使って青森までの移動である。1日当たり4,000円の切符であるから、青森から函館までのフェリー代(ネット割引で2,300円)とフェリー前後の交通費を足しても、7,000円くらいで函館まで移動できることになる。そもそも論として、このパスは臨時列車の旅のために買った訳であるから、実質はフェリー代+αだけで移動できるようなものである。

@お得なパス

 JRを乗り継いで大宮まで行き、6時57分発の「はやぶさ」号に乗り込んだ。今日以降も秋雨前線が停滞するようだが、それから逃れる旅になる。
 新青森に到着して、在来線で青森に移動した。ここからは「ねぶたん号」というバスで移動する予定であったが、バス乗り場にはもう20人くらい並んでいる。普通のバスならいいのだが、かなり小さいバスであるから心配である。

@ねぶたん号

 10時30分の出発まで待って「乗れません」となっては面倒なので、歩いてフェリーターミナルに向かうことにした。この時点で10時15分であり、ターミナルまでは歩いて30分、つまりバス移動と到着時間は大差ない。
 大きな荷物を引き摺りながら歩いて、ターミナル直前でバスに抜かれると、船が見えてきた。

@あれに乗る

 乗船名簿を書いて提出して、乗船券をもらい、11時になってから乗船した。
 カーペットの2等船室に入って横になると、ちょうどメジャーリーグの試合が始まったのでそれをみていたら、いつの間にか出港していた。
 その後は、4時間の船旅である。函館山が近づいてきて、15時半前に着岸した。

@函館山

 着岸したが、甲板にいる車が降りるまで、徒歩客は待機である。15時47分くらいに、やっと下船した。
 函館駅に向かうバスは、この待機時間を考慮しているため、16時00分発である。それに乗って、函館駅に向かった。

@バス移動

 函館駅前で降りて、市電に乗り換えて、終点の谷地頭まで移動した。そこから歩いて辿り着いたのが、今回利用するゲストハウスである。
 部屋には何もないが、函館の街と海が見渡せる部屋であった。そして、ここに決めた理由が、共同キッチンがあるという点である。

@充実したキッチン

 荷物を整理して、買い出しである。歩いて20分くらいの場所になったスーパーへ行き、渡島産の宗八ガレイと函館産のブリ、道産のタコなどを買い、また滞在中に消費する大量の酒を買って部屋に戻った。

@地元の品

 魚を焼いてタコを切って、それらで一献してから就寝である。

■2026.9.10
 朝の外気温は14度を下回っており、さすが北海道である。
 今日は、函館市内観光である。つい5か月前にバスのフリー切符を使って函館観光をしたばかりであるため、今日は歩ける範囲にすることにしている。
 宿は函館山の麓にあるため、まずは石川啄木の墓を経由して立待岬へ向かった。

@良い景色

 雲はあるが、これから晴れそうである。いったん宿に戻って、日焼け止めを塗って日傘を持って再出発した。
 50分ほど歩いて駅前に行き、土日に使う「はこだて旅するパスポート」と週明けに使用する「函館・江差・松前フリーパス~千年北海道手形~」を購入した。今日は徒歩、明日はレンタカー旅であるが、それ以降はいつも通りの「乗り物の旅」である。

@2種類

 さて、徒歩旅の開始である。まずは、目の前に停泊している摩周丸である。この船は青函連絡船として活躍していたものであり、今は博物館となっている。以前に入ったことはあるが、せっかくであるから再訪である。HISのクーポンがネットであったので、それを使って割引で入館した。

@船の博物館

 青森側には八甲田丸が同様に博物館になっており、あちらは車両甲板に鉄道車両があってそういう意味でも楽しめるのであるが、こちらは車両甲板には降りられないため、船に関する展示のみである。取り急ぎ、展示物を見て回った。

@操舵室

 摩周丸を見終えてから、レンガ倉庫方面に歩いて行くと、B級グルメで有名なラッキーピエロの店舗があったので、せっかくであるから入ってみることにした。

@ラッピ

 一番有名なチャイニーズチキンバーガーは2~3回食べたことがあるし、変化球(弁当もの)も経験がある。よく考えると、普通のバーガー(ひき肉を使ったもの)は食べたことが無いようであったため、今日は「生ベーコンエッグバーガー」を単品で頼んでみた。

@美味

 朝の10時台であったため空いていたが、食べ終えて店を出る頃にはレジはもう行列であった。さすが人気店である。
 食後は徒歩旅を再開して、まずは北方民族資料館にやって来た。函館には何回も来ているが、有料の展示館系は意外に疎かにしている。ということで、3館共通券を購入した(4館共通券もあるが、今日は文学館が閉館日であるため)。
 3館のどこかで鉄道ネタがあれば、という気持ちであるが、ここでは当然の如く空振りであった。

@アイヌの衣装

 続いて向かったのが、旧イギリス領事館である。日本の鉄道技術は英国由来だからもしかして、と思ったが、やはり空振り。そして最後は、旧函館区公会堂である。市電に関する展示でも、と思ったが、やはり空振りであった。

@公会堂

 公会堂を見終えて目の前にある広場で休憩したが、この時点でまだ12時過ぎである。今日は時間があるため、函館山登山でもしてみようかと思っていたが、もう足が痛くてその気になれない(坂道の多い町を歩いただけで疲労困憊である)。よって、平らなところで観光を継続することにした。

@教会などに路線変更

 「どっく前」にあるレンガ倉庫を見たり教会を見たりして、昨日と同じスーパーで買い物をしてから、いったん部屋に戻った。
 1時間ほど休んで、再度歩いて向かったのが市立博物館である。「今度こそ鉄道ネタを」と思ったが、ここでも空振りであった(絵葉書に市電が写っていたくらい)。

@空振り

 鉄道ネタもなかったため、退散である。公園の敷地内を歩いていると、小さな遊園地があり、そしてその横には動物園があった。無料で入れるようであったので、あれこれと動物を見て回った。一番インパクトがあったのは、大鷲であろうか(写真を撮ろうとしたが、ネットに焦点が合ってしまうため断念)。

@鹿

 夜用の食材であるが、函館仕込みのイカの珍味と、宗八ガレイである。「また宗八?」と思われそうであるが、昨日は生で今日は干物。しかも激安(140円)である。そして実際に調理してみると、干物の方が美味であった。

@北海道の品

■2026.9.11
 ベイエリアにあるレンタカー店へ行き、軽自動車を借りた。今日はこれを使っての移動である。
 最初の目的は戸井線(未成線)巡りである。当初はバスでの移動を考えていたが、恵山方面から午前に移動して午後に函館から帰るダイヤとなっており、函館側からは往復できないことに気づいて、レンタカーにしたのである。
 函館空港を過ぎて汐泊川が見えてくると、戸井線の橋脚が残っているのが見える。

@戸井線遺構

 そこからさらに10分くらい走って行くと、遺構関係としては有名な汐首橋梁跡が見えて来た。現在は治山工事中ということで、ネットで良く見られる写真(木々で鬱蒼としている)とは違った様子であった。

@汐首橋梁跡

 橋梁跡を過ぎた後も、トンネルの遺構などがあった。
 この後は瀬棚線跡に行くが、せっかくであるから恵山方面を経由して行くことにした。前にこの辺りを走ったのは、おそらく1999年のバイクツーリングの時かもしれない。

@道の駅より

 恵山を過ぎて太平洋側に出ると、空は晴れ間になっていった。
 ひたすら北上し、明後日にバス旅で来る予定である鹿部を過ぎて、砂原(さわら)で道の駅があったのでそこで休憩した。無臭ニンニクが安かったので、それと小腹対策の「タコのすり身揚げ」を購入した。

@地元の品

 さらに北上を続けて、次の寄り道はハーベスター八雲である。ここに来るのは、まだケンタッキーとの関係が表に出ていた頃、それこそ上記のツーリングの時以来であろうか。今日はここで、フライドチキンとグリルチキンを、夜用のツマミとしてテイクアウトした。

@ハーベスター

 再度北上を続けて、国縫駅に到着した。瀬棚線はここから分岐して、瀬棚まで繋がっていた路線である(列車自体は、長万部を発着していたが)。

@今日の相棒と一枚

 瀬棚線は1987年の3月に廃止となっている。私は1986年の夏に初めて北海道の一人旅をして、胆振線や富内線などいくつかの廃止予定路線に乗ることができたが、瀬棚線までは手が回らず、乗ることができなかった。
 ホームに出てみると、瀬棚線に使われていた3番線の奥には巨大なコンクリートが見えている。これはもちろん、北海道新幹線の工事である。

@時代は変わった

 ということで、これからその瀬棚方面に行くことにしている。車を走らせて国道230号で曲がろうとすると、なんと通行止と書いてあるではないか。
 仕方なく行き過ぎて、Uターンして戻ってくると、どうやら北海道新幹線工事の影響で封鎖されているだけであった。よって、迂回路もある。

@一安心

 交通量の少ない峠道を走り抜けて、渡島半島を横断して行った。これから今金駅跡や瀬棚駅跡へ行くが、その前に寄ったのが瀬棚線鉄道工事殉難者慰霊碑である。瀬棚線の工事にはタコ部屋の労働者が駆り出されており、その労働環境は劣悪であったという。慰霊碑のグーグルの口コミは1件しかないが、こういう話はもっと知られても良いと思う。

@慰霊碑

 慰霊碑を撮影してから街中に入り、今金駅跡に到着した。レールが残っており、再現された駅名標がある。今金だけでなく、種川・北住吉・花石・美利河それぞれの駅名標も復刻されていた。

@今金駅跡

 駅跡を出発してしばし走り、最後の目的地が瀬棚駅跡である。集落からは少し離れた場所にあり、復刻された駅名標と記念碑があるだけで、周囲は駐車場となっていた。

@瀬棚駅跡

 これで鉄道関連の目的はすべて果たしたので、後はもう帰るだけである。ただし帰路のルートで他の目的があり、それは道道740号線の走破である。
 私は北海道に限らず日本全国の海際の道路はほぼほぼ走っているが(バスやレンタカーや、昔はバイクで)、大昔にバイクでこの辺りを走った頃は、瀬棚以南は国道229号線のルートしかなく、海側は道が無い状態であった。2013年に道道740号が全通したため、今日はそこを初めて走ることにしている。

@開通区間へ向かう

 断崖絶壁部分にある長大なトンネル(交通量は非常に少ない)を走り、これで北海道の海岸線はほぼ制覇である(道路が無い知床半島先端などを除く)。
 後は、道の駅があれば寄り道をしてスタンプを押しながら帰るだけである。「てっくいランド大成」では地産のハンバーグが売っていたので、夜用に買ってみた。

@地元の品

 函館市内に戻り、17時少し前にレンタカーを返却した。走行距離は380キロを超えており、店員さんが思わず「うわっ」と声を上げて驚いたくらいであった。
 夜食材はすでに買っているが、スーパーに寄ってみるとニシンの刺身があったので、つい買ってしまった。今晩は、それらを含めての一献である。

@一式

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