プチ移住第18回・大阪府大阪市編(1日目~4日目)

プチ移住
別府鉄道

■はじめに
 今回のプチ移住(10日間程度の短期滞在)は、大阪府の大阪市である。
 当たり前であるが、8月は暑い。だからこそ、本当であれば北海道の道北や道東に行きたいところであるが、航空券は高いし、ホテルも同様である。しかも、前者はイラン情勢によりディスカウントが少なくなったし、後者はインバウンドでどこも高い傾向がある。
 そこで、敢えて都会である大阪に滞在することにした。徒歩散策などは最低限にして、近畿圏内の乗り鉄、博物館や工場などの見学(つまり涼しいところ)などをすれば、暑くてもなんとかなるであろう。
 ホテルは、新今宮(西成地区)にある安宿にした。この辺の安宿は「3畳一間」のような施設が多いが、私が予約したホテルには個室+ベッドという部屋が少しだけあり、部屋内に大きな冷蔵庫もある。共用のレンジもあるし、最低限のものは揃っていると言えるであろう。
 1日目は移動日、2日目は阪神阪急の一日券を使った沿線観光、3日目と4日目は「JR西日本QR2dayパス」使った旅である。

■2026.8.17
 大阪までの往復をどうするか悩んだが(新幹線はそれなりに高いし、高速バスは時間が掛かり過ぎる)、ANAのバーゲンが偶然発売されたので、それを使うことにした。往復で19,730円であるから、前後の移動費を足しても新幹線より安いであろう。
 昼過ぎに羽田に到着して、14時の便で伊丹へ。伊丹空港利用時はいつも歩いて蛍池駅まで行くが、今日は大きな荷物があるため、初めてリムジンバスを使うことにした。

@阿部野橋行

 15時25分に伊丹空港を出発して、阪神高速などを通って阿部野橋に向かった。
 ホテルの最寄駅は新今宮であるが、雨も降っていなかったので歩いて向かった。前述した通りの安宿であり、プチ移住シリーズでも最安であろう(8泊で24,200円であり、そこに「じゃらん」のクーポンを適用させて20,700円)。アメニティは小さいタオルと歯ブラシだけであるが、バスタオルやティッシュは持参しているから問題はない。

@値段の割には立派

 さて、夕食の準備である。大阪府の場合は海の物や山の物の名産はあまり多くないため、自炊ができなくてもあまり影響はない。
 ということで、向かったのが近くにある激安スーパーである。大阪一帯では有名な、スーパー玉出である。

@激安スーパー

 コロナ前くらいまでは、それなりに立派な総菜が100円とか120円で売っていたが、さすがに物価高のこのご時世ではかなり値上がりしていた。しかし、他のスーパーに比べれば、まだ安いと言えるのではないだろうか。

@安食材あれこれ

■2026.8.18
 今日使用するのは、「阪急阪神1dayパス」である。デジタルでしか利用できず、QRコードを改札で翳すタイプである。デジタルより紙の切符を愛する私であるが、昨今の世の流れはすべてデジタル志向のようであるから仕方がない。

@これで移動

 最寄り駅は阪神の大阪難波であり、そこまで歩いても30分くらいである。よって地下鉄などは使わずに、朝の散策代わりに歩いて行くことにした。
 しかし、途中から逸れて南海の汐見橋駅へ行くことにした。南海高野線の始発駅であるが、実質は岸里玉出までの区間は切り離されたようなものである。大都会のど真ん中を、短い編成の列車が折り返すだけの駅であり、駅舎は非常に味わいがある。

@汐見橋駅

 同駅のすぐ真下にある阪神の桜川駅から、列車に乗り込んだ。快速特急であったため尼崎で各駅停車に乗り換えて、武庫川で下車した。
 ここから武庫川団地前まで、盲腸線が分岐している。今から数年前に関西圏の私鉄乗り潰しをしているが、それ以来の乗車である。

@武庫川線

 8時46分、武庫川を出発した。途中駅に2つ停まり、終着の武庫川団地前まではたった5分の所要時間である。
 前回訪問時はすぐに折り返したが、今日は団地内に向かって歩き始めた。というのも、阪神電鉄で活躍した「赤胴車」が展示されているからである。
 駅から10分ほど歩いて、その場所に辿り着いた。

@赤胴車(コミュニティスペースとして活用されている)

 駅に戻り、駅前にあったスーパーで安くなっていたカレーを買ったりしてから、9時31分発の列車に乗って武庫川に戻った。
 武庫川で大阪梅田行の列車に乗り継ぎ、到着後は歩いて阪急側の大阪梅田駅に向かった。9号線まである大きな駅である(阪急では「番線」ではなくて「号線」と言う)。

@特急

 10時20分に大阪梅田を出発し、高槻で乗り換えて、大山崎には10時50分に到着した。駅から10分ほど歩いた場所にあるのが、サントリーの山崎蒸溜所である。有料の試飲付きツアーなどもあるが、私は「ただ見学するだけ」の11時からの枠を予約してある(見学だけでも予約が必須である)。

@ちょうどJRが来た

 受付を済ませて、館内へ。あれこれと展示物を見た。有料試飲コーナーでは多くの人が午前中から呑んでいるが、私はウィスキーがあまり得意ではないため、見るだけである。試飲は30mlで、千円台のもあるが、中には2万5千円台なんていうのもあった。売店もあるが、指紋認証で「1か月に1本のみ」のようにして売っている(転売防止のため)。

@展示例

 見学を終えてから歩いて駅に戻り、大阪梅田方面へ行く列車に乗り込んだ。高槻と十三で乗り換えて、池田にやって来た。この駅から歩いて数分の場所にあるのが、カップヌードルミュージアムである。
 しかし現地に行ってみると、今日は休館日であった。実は出発前にバタバタしており、詳細な旅程を決めたのが前日だったので確認不足であった。

@ミュージアム

 土曜日にもまたこの辺りに来る予定であるため、再チャレンジしたいと思う。
 駅に戻り、宝塚行に乗り込んだ。宝塚で西宮北口行に乗り換えて、仁川で下車。駅から20分くらい歩くと大学に辿り着くが、何を隠そう私の母校である。

@久々に登校

 夏季休暇中であるため学生はほとんどいないが、取り急ぎ敷地内を歩いたり、下宿のあった場所(残念ながら取り壊されて新しい家になっていた)などを歩き回ったりした。
 その後は、歩いて甲東園駅に向かった。大学の最寄駅は甲東園駅であるが、急坂や階段があるため、往路は仁川駅から歩いたのである。
 西宮北口行に乗り、同駅で今津行に乗り換えた。

@今津行

 大学と大学院(前後期)で9年も在籍していたため、西宮北口は何度も利用しているが、今津線には当時は乗ったことが無かった。これに乗車するのは、先述した関西圏私鉄乗り潰し旅以来である。
 今津到着後は「酒蔵通り」でも歩こうかと思っていたが、先ほどの大学周辺の散策でだいぶ消耗してしまったため、そのまま阪神に乗り換えて次の目的地である尼崎に向かった。尼崎駅から歩いて向かったのが、尼崎市立歴史博物館である。

@歴史博物館

 元は尼崎市立高等女学校であった建物であり、見学は無料である。民俗的な資料や工業などに関するものなど展示物は多岐にわたり、これで無料は有難い。
 鉄道関係については、廊下に阪神電鉄に関するパネル展示がいくつかあったのと、阪神電鉄の扉と尼崎港駅に関するものがあった。

@鉄道ネタ

 数多ある展示を見終えて、続いて向かうのはこれまた無料で入れる「世界の貯金箱博物館」である。しばし歩いて尼崎信金が見えてきたので、「これか」と思って建屋に入ると、それは尼崎会館(コインミュージアムなどが入っている)であった。しかし、こちらも無料であったので、有難く見学した。

@色々あり

 展示を見終えてから外に出て、気を取り直してすぐ近くにあった貯金箱博物館に入った。数え切れないほどの貯金箱があるが、見学が無料であるだけでなく、見学後には貯金箱までもらえてしまうという、なんとも太っ腹な施設であった。

@貯金箱色々(もらったのはドラえもん貯金箱)

 駅に戻ってきたが、ちょうどスーパーがあったので、今日はここで食材を揃えることにした。
 しかし、大阪や兵庫の魚や肉は見当たらなかった。「せめて関西っぽい何かを」と思ってやっと探し当てたのが、阪神柄のフランクフルトである。

@無理やり

 買い物を終えてから大阪難波行に乗り込み、到着後は30分ほど歩いてホテルに戻った。

■2026.8.19
 今日から2日間は、「JR西日本QR2dayパス」を使った旅である。結構な広範囲(西は姫路東は長浜、南は和歌山まで)に乗り放題で4,000円(1日当たり2,000円)であるから、鉄道に乗ることが中心の旅行者にとってはかなりお得な内容である。

@しかしデジタルしか無い

 今日はまず、姫路に向かうことにしている。8時頃にホテルを出て、新今宮から大阪へ。大阪から新快速に乗ると窓側席に座れない可能性があるため、いったん新大阪へ行ってそこから新快速に乗って再度大阪に戻って来た(大阪で多くの人が降りて、席が空くため)。
 無事に窓側席を確保して、姫路までやって来た。

@姫路城

 しかし、今日は姫路城を見るために姫路まで来たわけではない。城は外観を見ただけで駅の方に戻り、線路に沿って東へと足を進めた。15分くらい歩いて辿り着くのが、御座候の工場や直売店がある場所である。今日は、11時からの無料の工場見学を予約してある。関西圏以外の人には耳馴染みがないかもしれないが、回転焼(地域によっては今川焼や大判焼と言われる)の名店である。

@御座候

 受付を済ませて、工場内に入って行った。巨大な窯から炊き上げられた大豆が注がれて、それがレーンに繋がる場所に投下される様は壮大であったが、「写真撮影は可能ですが、SNS等への掲載はご遠慮ください」ということであったので、代替写真を紹介しておきたい。

@代わりに

 約30分で工場見学が終わり、姫路駅まで歩いて戻った。
 JRに乗り、下車したのは加古川である。これから別府鉄道の野口駅跡に向かうが、歩くと25分くらい掛かるため、コミュニティバスに乗ることにしている(丁度よい時間のバスもある)。
 しかし、バス停にはすでに20人くらいが並んでいた。しかも、やって来たのは小さい小さいバスである。

@乗れるか?

 何とか乗り切り、加古川駅前を出発した。10分ほどバスに乗り、「松風ギャラリー」というバス停で下車すると、目の前が野口駅跡である。綺麗に整備されており、駅名標と台車が展示されていた。

@野口駅跡

 撮影もしたので折り返しのバスに…なんて上手い具合にバスは来ないため、復路は歩いて駅に戻った。
 13時09分発の列車に乗り、土山で下車した。ここでも、別府鉄道跡を辿ることになる。目的は機関車と客車が展示されている郷土資料館であるが、土山駅からは廃線跡を辿ってそこまで行くことができる。

@レールを使ったモニュメントもあり

 綺麗に整備された廃線跡を歩き続けたが、それにしても暑い。気温は32度ということで、まだギリギリ何とかなる範囲である(40度近くであれば、散策を諦めていたであろう)。
 20分ほど歩いて、資料館に辿り着いた。展示されている車両も、綺麗に整備された状態である。

@保存状態は良い

 暑い中を必死に歩いて、駅まで戻った。
 14時16分発の列車に乗り、いったん元町まで行って久々にアーケード街を散策してから、折り返しの列車に乗って兵庫まで戻って来た。次の目的地は、川崎重工に展示されている「こだま」と「ひかり」である。
 そこに向かって歩き出して、和田岬線を超える部分まで来ると、川崎重工への引込線が見えて、新品の車両が係留されているのが見えた。

@どうやら西武鉄道の新車のよう

 傘を差しながら歩き続けること約20分、やっと車両が展示されている場所に辿り着いた。上記で「こだま」と「ひかり」とだけしか書かなかったので、どちらも新幹線と思われた人もいるかもしれないが、「こだま」は東京から大阪へのビジネス特急であった時代の在来線である。

@こだま・ひかり

 その後は川崎重工の工場内にある道路を歩いて敷地を抜けて、公園に辿り着いた。ここには神戸市交通局の市電が展示されており、今日の鉄道ネタの最後である。

@神戸市交通局市電

 ここからは、和田岬線に久々に乗って帰るだけである。和田岬線は日中に走らないため(通勤専用路線)、夕方の最初は16時49分であり、元町で時間調整をしたのにまだ40分以上もある。仕方なく、近くにあった家電量販店に行って何も買わないのに店内で涼んだ。
 駅に戻り、和田岬線に乗り込んだ。

@和田岬線

 私が子供の頃は旧型客車がドアを開けたまま走っていたような路線であったが、今は普通の電車である。
 兵庫で東海道本線に乗り換えて、大阪へ。環状線に乗り換えて、新今宮に戻って来た。今日も激安スーパーに行き、安食材を買い揃えた。

@今日も安食材

■2026.8.20
 5時半くらいにホテルを出て、新今宮駅へ。5時39分発の列車で天王寺まで行き、そこから関西空港行の快速に乗り継いで、鳳には6時11分に到着した。ここから東羽衣まで阪和線の支線が出ており、それに乗り継ぐことにしている。

@阪和線支線

 6時22分に鳳を出発して、東羽衣には3分後に到着した。
 駅からまっすぐ海岸方面に歩いて行くと浜寺公園があり、その敷地内には交通遊園がある。そこに展示されている阪堺電車とSLが、今日の目的である。
 駅から15分ほど歩いて、そこに辿り着いた。

@阪堺電車とSL

 ミッションも終えて「では次に」と言いたくなるが、実は急用ができて家に戻らなければならなくなった。よって、土曜の朝まで「プチ移住」は中断である(土曜以降の4日間分は再開予定)。
 QRコードの切符が使える米原まで鉄道を乗り継ぎ、米原から名古屋までは切符で移動して、名古屋から先は昨日予約した「ぷらっとこだま」を使って家に戻った。

@ぷらっとこだまプラン

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