退職金の間違った使い方

FIRE生活 ※投資話も
退職金と将来計画

■よく言われること

 世の中の金融系コンテンツ(ウェブサイト)や、YouTubeでの解説動画などで、退職金の間違った使い方(推奨しない使い方)が、よく紹介されている

 記事によってもちろん差があるが、ざっくりまとめると、以下のような内容が多いように思える。

禁忌1「住宅ローンを繰り上げ返済する」

理由:現時点では利率はあまり高くないため、繰り上げ全額返済をしてもあまりお得感はない。それに、手持ちの資金が少なくなってしまうため、急病などで予想外の出費が必要になった場合に、対応できない可能性がある。

禁忌2「大半を投資に使う(投資を始めてしまう)」

理由:投資は余裕資金で行うものであり、いきなり退職金のほとんどを投じても、直後に下落が来た場合に適切な対応ができず、損失を出す可能性がある。

禁忌3「自分へのご褒美(高級自動車など)を買ってしまう」

理由:退職金自体は多額かもしれないが、将来にわたって必要な資金であり、高額な品を買ったり豪華海外旅行に行ったりしてしまっては、将来計画が揺らいでしまう可能性がある。

 以上のようなものが、多いと思われる。もちろん、いずれも「その通り」であるとは思う。

 ちなみに私の場合、ミニマリストであるので3はないが、1と2についてはすでに実施済みである。

■住宅ローンの場合

 確かに、住宅ローンの繰り上げ返済で退職金の大部分を使ってしまっては、手持ちの現金が少ないことによる不安が湧き上がってくるであろう。そして本当に、急病や事故で生活様式が大きく変わる可能性もある。

 ただし私の場合は、全額を繰り上げても200万円程度なのである。であれば、生活に影響を与えることはないと思っている。

 もちろん、「その200万円を運用すれば、少なくともローン利率よりは高い成績を収められるのでは」と指摘されるかもしれないが、その通りではある。しかし、運用の成績は「絶対ではない」し、仮に上手に運用できたとしても、せいぜい元手200万程度のことである(とんでもない運用益ではない)ため、繰り上げてしまうことにした。それに、もう無職であるため、キャッシュフローを改善するためという理由もある(「出ていくお金」を少なくする)。

■投資の場合

 退職金で専ら投資が勧められないのは、「それまで投資などしたことがない人が、急に思い立って投資を始める」場合であると思う。この手の方は、概して「対面販売の店舗(証券会社や銀行)」に行ってしまい、投資専門家と称する「ただのセールスマン」が推奨する手数料の高いファンドを買わされる傾向にある。そして、投資素人であるため「下落耐性」がないため、評価額が下がると狼狽して売却してしまう(損失を確定してしまう)。これは、確かに推奨できない。

 しかし、投資の経験がある人が、ネット証券を使って手数料の安いファンドを購入するのであれば、まったく問題ないと思っている。それどころか、銀行に退職金を置いていても仕様がないため、生活防衛資金以外は基本的に市場にお金を置くべきだと思っている。

■実際には

 私の場合は、退職金約1,900万の使用内訳としては、「SBI SCHDを700万」「米国生債券を約300万」「不動産に200万」「ローン返済に約200万」「社債を100万」「生活防衛資金(暴落時の買い増し資金)として約400万」にした。これで、しばらくは静観である。

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