■はじめに
今回は、大人の休日倶楽部パス(5日間有効)を使って北海道内を周遊して来ることにする。ここ最近は滞在型の旅行が多く、そうなると必然的にあれこれ歩くことが多いが、一日に3万~4万歩も歩くと年齢的に結構疲れるようになって来ている。今回は、初心に帰って(?)、「乗り鉄」に徹してみようと思う。「ただ単に乗るだけ」ではあまり旅行記に成り得ないかもしれないが、せっかく5日間も北海道に行くのであるから、少し簡単に纏めてみることにした。
いつも北海道のスーパーに行くと、良い感じの魚の切り身などを見付けることがあるが、旅行中に調理はできないためいつも刺身や総菜を買うだけである。よって今回は、焼き調理もできるレンジ調理器を持参して、簡単な料理もしてそれも旅行記の要素にしてみたいと思う。
■2025.11.29
最寄り駅からJRを乗り継いで大宮に向かい、6時57分発の新幹線「はやぶさ」号に乗り込んだ。土曜日のはやぶさ1号は乗車率が高いため、指定券発売日である1か月前に手配済みである。

@こまちと連結
車内は、予想通りに満席であった。定刻に出発し、PCを突きつつ車窓を眺め続けた。
青函トンネルを抜けて北海道に入り、10時53分に新函館北斗に到着した。ここで乗り換えるのが、在来線特急の「北斗」号である。

@北斗に乗り換え
乗り換え客を待ち、定刻から3分遅れた11時08分に新函館北斗を出発した。
今日は天気が良く、駒ヶ岳も綺麗に見えている。駒ヶ岳の姿が見えなくなると、右手に内浦湾が見えてきた。

@駒ヶ岳
遅れを取り戻し、定刻の12時14分に長万部に到着した。今日はここで函館本線(山線)に乗り換えて、小樽に向かうことにしている。
待ち合わせ時間が1時間以上もあるため、駅出口の反対側へ歩いて向かった。北海道新幹線の工事が、あちこちで行われている。

@鋭意建設中
こちらに歩いてきたのは、新幹線の工事を見るためではない。温泉街を通り抜けて、辿り着いたのが町民センターである。ここには、無料で入れる「鉄道村」がある。
鉄道村は、鉄道博物館と言っても良いくらいの充実度合いであった。

@鉄道村色々
管理人のおばさんが話し掛けてきたので、以前あった跨線橋(駅から温泉方面に繋がっていたもの)の話をしたりした。新幹線工事で跨線橋は無くなったが、代わりにバスが走るようになったとのこと。
駅に戻り、次に乗るのは1両編成の各駅停車である。意外に乗客が多く、進行方向とは反対側の窓側をなんとか確保した。

@山線
函館本線の長万部から先は、北海道新幹線が開業すれば廃止となる予定である。しかし、新幹線開業が2030年から2038年に延期となったため、まだまだ延命されることになっている。
13時29分、長万部を出発した。峠区間に入ると、地表面には雪が見られるようになってきた。羊蹄山は、今日も綺麗であった。

@羊蹄山
15時02分、倶知安に到着した。次に乗るのは15時16分発の小樽行であるが、ホームで待っていると、折り返し小樽行となる2両編成が入線してきた。車内は、スキー目当てのインバウンド客で満員であった。
倶知安駅周辺も、新幹線工事が進行中である。

@建設中
定刻に倶知安を出発し、次第に乗客が増え、余市以降は立つ人も多くなり、定刻の16時26分、今日の宿泊地であるに小樽に到着した。冬の北海道は日が短いため、なるべく16時台に旅程を終えるようにしている。
安ホテルまで移動して荷物を置き、スーパーへ買い物に行った。宗八カレイに惹かれたが、地元小樽産のサバがあったので、こちらに決定である。北海道産のタコなどと一緒に、つまみにすることにした。

@つまみ関係
締めの品については、焼きそば弁当シリーズで「焼きうどん弁当」があったので、初めて買ってみた。レンジ調理器でサバを焼いて、今晩の品が完成である。サバは、お世辞抜きで脂がたっぷりで美味であった。

@一式
■2025.11.30
今日は釧路までの移動であるが、いったん釧路を過ぎて厚岸まで行って戻ってくる旅程となっている。
7時頃にホテルを出て、7時26分発の列車に乗り込んだ。この列車のミソは、札幌まで各駅停車でその先が快速エアポートとなる点である。つまり、札幌までならUシートが指定券無しで乗車できるのである

@立派な座席のUシート
定刻に小樽を出発。しばらくすると左手に海が見えてくるが、窓が汚過ぎて撮影はままならなかった。
8時14分に札幌に到着し、しばし駅付近を散策してからホームに戻り、釧路行の特急「おおぞら」号の入線を待った。

@入線して来た
乗車率4割以下くらいで、定刻の8時52分に札幌を出発した。ディーゼルエンジンを唸らせながら走り続け、南千歳からは石勝線に入り、次第に山深い峠区間へと入って行った。
写真を撮りたいところであるが、この特急もまた窓が汚過ぎる。JR北海道は財政的に厳しいが、洗車の回数も制限しているのであろうか。

@どうしても窓の汚れが気になる
峠区間が終わると雪もなくなり、帯広に近づくと晴天になって行った。その後も走り続け、しばらくすると右手に海が見えてくる。一応撮影したが、窓の汚れがあってまったくもって写真映えしない。
13時20分に釧路に到着し、乗り継ぐのが13時40分発の根室行である。

@1両編成
定刻に釧路を出発。市街地を抜けると、一気に大自然の景色となった。先ほどまでの特急と比較すると速度はだいぶ遅くなったが、窓がきれいになったので撮影には好都合である。
しばらくすると右手に太平洋が見えてきた。厚岸はもうすぐである。

@海
14時30分、厚岸に到着した。ここに来るといつもは駅裏にある道の駅に行くが、今日は地場産の海産物を狙ってスーパーへ向かった。
厚岸と言えば、カキで有名である。カキについては3,000円もする大袋しかなかったので諦めたが、厚岸産の大きなカレイが激安であったので、アウトレット価格で売っていた焼きそば弁当と共に購入した。

@調達品
駅に戻り、15時10分発の列車で釧路に戻った。列車は時折減速するが、それは鹿の群れが線路にいるからである(鹿の撮影はままならず)。
16時03分、釧路に到着した。道東の日はさらに短いため、もう暗くなり始めている。ホーム向かいにクリオネ柄の列車がいたので、取り急ぎ撮影である。

@クリオネ柄
今日の宿は、駅から歩いてすぐの場所にある安ホテルである。チェックインして荷物を置いてから、駅付近にあるスーパーへ行って半額総菜やアルコールを買って戻ってきた。
持参したミニ包丁でカレイの内臓を取り除いてからレンジ調理器で温めて、つまみの完成である(ひっくり返す際に少し失敗してしまった)。

@安総菜と共に
■2025.12.1
今日は各駅停車を3本乗り継いで、網走経由で旭川まで移動する旅程となっている。
6時15分頃にホテルを出て、駅に向かった。出発時刻までまだ時間があるが、オホーツク海が見える側の席を押さえるため、念のため早く出た次第である。
(駅の窓口付近で、懐かしいものを発見した(キハ183系の幕)。私が初めての一人旅で最初に乗った特急が、函館発札幌行(山線経由)の特急「北海」であった(ただしその頃はまだキハ80系))

@39年前の話ですが
平日であるため席取りについては杞憂に終わり、無事に確保することができた。
定刻の6時38分、釧路を出発した。東釧路で根室方面から分岐してしばらくすると、釧路湿原である。しかし今日は曇天であり、それに伴いシャッタースピードも遅くなるため、良い感じの撮影はできなかった。

@それでも一応紹介
1両編成の列車は、時折警笛を鳴らしてブレーキを掛けていく。理由は当然、鹿の群れである。警笛が鳴る度に沿線にいる鹿を撮ろうとしたが、これは悉く失敗してしまった。
通学などの乗客で徐々に増えていた車内の人であるが、摩周でだいぶ降りてしまい、私を含めてもたったの5人になってしまった。

@以前は「弟子屈駅」でした
どんどん北上して行くにつれて天気も良くなっていき、知床斜里を出発する頃には晴天になっていった。ここから先はオホーツク海が右手に沿うが、素晴らしい景色を見ることができた。

@オホーツク海
終着の網走までは行かず、その1つ手前の桂台で下車した。というのも、この列車は網走に9時49分に着くのであるが、その6分前に旭川行の快速が出発してしまっているのである(鬼のような悪い接続。そしてその次の列車まで2時間半以上の待ち時間)。よって、北見などでの観光は不可能であるため、網走市内中心部に近い桂台で降りたのである。
その後は、道の駅に行ったりして、適当に観光である。

@網走市内色々
それでもまだ時間が余っているため、市内にあるスーパーへ行ってみた。網走産のカレイがあったので(昨日に続いてまたカレイであるが、種類が少し違う)、それを夜用に買ってみることにした。まだ昼時であるが、刺身で食べる訳でもないから、氷をもらって持ち運べ場大丈夫であろう。

@割引品
網走駅に歩いて行き、しばし待合室で時間調整をしてから、12時19分発の遠軽(えんがる)行に乗り込んだ。
定刻に網走を出発。北見を過ぎ、常紋トンネルを抜けて、遠軽には14時25分に到着した。ここで、1両編成の旭川行に乗り換えとなる。

@左にあるのは転車台
14時38分、遠軽を出発した。瀬戸瀬や丸瀬布などに停まって行き、石北峠の区間に入って行った。今年はまだ平野部分は雪が積もっていないが、さすがに石北峠はもう雪景色であった。

@石北峠
上川を出発してしばらくするともう日が暮れてしまい、車内でPC作業である。
旭川には、定刻の17時12分に到着した。雪がちらついており、私個人としては今年の初雪である。

@クリスマス模様
駅前にある安ホテルに荷物を置いて、駅直結のショッピングセンターに行って追加の食材(半額になっていた北海道物)や酒を買って戻ってきた。
今日もレンジ調理器で魚を調理して、完成である。

@今晩の一式
■2025.12.2
今日は、稚内への日帰り旅行である(旭川に連泊)。旅行と言うより、「稚内まで行って夜用食材を買って来る」という感じである。
ホテルを出て駅に向かい、すでに入線していた6時10分発の稚内行の各駅停車に乗り込んだ。意外なことに2両編成であったが、2両目はどこかで切り離されるであろう(出発前にアナウンスがあり、2両目は途中の名寄までということであった)。

@稚内行
この列車は稚内までの所要時間が5時間56分もあり、走行距離は259.4キロに至る。日本で2番目に長距離を走る各駅停車であり(一番長いのは新快速であるから、実質最長の「各駅」停車であろう)、所要時間でも、飯田線の2本の列車に次ぐものである。
定刻に旭川を出発。雪の塩狩峠を過ぎて、名寄には7時37分に到着した。予定通り、ここで切り離し作業が行われた。

@分割
名寄までは通学の学生でそれなりに混んでいたが、その先は数えられる程度の乗客になってしまった。
名寄を7時53分に出発し、のんびりと走り続けた。左手に天塩川が沿う区間が多く、雄大な景色である。
音威子府(おといねっぷ)で停車時間があったので、ホームに降りてみた。

@音威子府
音威子府出発後も、天塩川に沿って走り続けた。糠南(ぬかなん)では70周年イベントやらが行われていて、小さなホーム上に数人の人が待ち構えていた。
10時31分、幌延に到着した。ここで25分も停車するため、駅前をぶらついてスーパーを覗いてみたり、駅構内で作業をしている様子を眺めたりした。

@作業中
10時56分、幌延を出発した。次第に人家が少なくなり、標高も少しずつ高くなって行く。廃駅となってしまった抜海(駅舎はもう無い)を過ぎると、左手に利尻島(利尻富士)が見えてくる…のであるが、北に進むにつれて曇ってきてしまい、今日は全容を拝むことができなかった。

@無念
高台から下って行き、南稚内を経由して、12時06分に稚内に到着した。先述した通り今日は稚内に買い物に来たようなものであるが、取り急ぎ駅周辺を歩いてみた。

@稚内色々
続いて、駅近くにあるスーパーへ向かった。稚内産の生マスがあったので、これで決定である。しかし、自由に使えるような氷がないようである(最高気温が2度では当然であろうが)。そこで「保冷剤代わりに冷凍肉でも買って行こう」と思って探してみると、稚内産の鹿肉ジンギスカンがあったため、それを買うことにした。

@戦利品
マスはかなり大きいが、つまみとおかず兼用にすればいいであろう。
駅に戻り、13時01分発の特急「サロベツ」号に乗り込んだ。旭川までの所要時間は3時間33分であるが、停車駅も少なく快走し続けるため、体感としては往路の1/3くらいであった。

@サロベツ
16時45分、旭川に到着した。駅直結のスーパーで焼きそば弁当を買って、ホテルに戻った。
レンジ調理器を使って料理してみたが、ここ数日毎日同様であるが、ひっくり返す際に失敗してしまう。だからと言ってヘラまで持ち歩く訳にもいかないため、こればかりは仕方がない。

@味は変わらないし
■2025.12.3
今日は、「ライラック」「北斗」「はやぶさ」と乗り継いで家に帰るだけである。家に着くのは18時を過ぎるため、やはり北海道は遠い。
(旅行記にするまでもない内容であるため、詳細については割愛したい)

@旭川駅にて
ただ今後注意すべきは、最初に乗車するライラックである。大人の休日倶楽部パスでは指定券が6回利用できるが、今回の旅行では新幹線などで6回使用しているため、ライラックについては自由席を利用することにしている。しかし、来年の春以降、JR北海道の特急は全席指定席となるため、今後似たような旅行をする場合、「どこで指定券を使うか」を考えねばならない。場合によっては、新幹線に「やまびこ」の自由席、という手段もあり得るであろう。

@ライラック(自由席の利用は今回が最後か)


コメント