プチ移住第1回・大分県別府市編(4日目~6日目)

プチ移住
別府駅にて

■はじめに
 大分県の別府市に10日間ほど滞在するプチ移住であるが、今回は4日目から6日目までを紹介したい。4日目は別府市内にあるラクテンチ訪問、5日目は豊後竹田への日帰り旅行、6日目は休暇日(?)である

■2025.6.6
 今日は、前回に少しだけ紹介したラクテンチへの訪問である。九州最古の遊園地であるが、不便な場所にあり、また最新の遊具などもないため、「謎スポット」的な紹介をされることが多い。
 10時頃に宿を出て、40分ほど歩いてラクテンチに向かった。バスも無くはないが、FIRE生活の最大の難敵は運動不足であるため、とにかく歩くだけである。昨日と一昨日は快晴で30度近い暑さであったが、今日は雲もあるため多少は歩きやすい。

@到着(入口)

 窓口にて、入園料(1,300円)の切符を購入した。私は乗り物には乗らないが、もし乗るのならセット券がお得である。
 さて、なぜラクテンチに来たかというと、ここにはケーブルカーがあるからである(つまり鉄道ネタ)。日本最古のケーブルは大阪の生駒であるが(1918年開通)、それから遅れることたったの11年、1929年にラクテンチのケーブルが開通している。現在の車両は1974年製で充分に古いが、台車に至っては1951年製であり、これは日本最古であるという。

@ケーブルカー

 出発時刻は、毎時00分、20分、40分である。11時00分、ゆっくりと出発していった。だんだんと、別府市内の景色が目前に広がっていく。途中で対向のケーブルカーと行き違うが、まだ午前中ということもあり(帰る時間帯でもないため)、あちらの車内は乗客ゼロであった。

@行き違い

 ほんの3分ほどで、頂上に到着した。
 降りてすぐ近くにあるのが、大きな吊り橋である。先日のグローバルタワーと同様に、高所恐怖症の気がある私にとっては、これは「レジャー」というより「罰ゲーム」であるが、もったいないので、一切止まらず・下も見ずに渡り切った。

@渡ってから撮影

 戻りは当然橋は渡らず、敷地内を迂回していった。当然ながら家族連れが多く、小ぢんまりした古い遊具に乗っている。行列などどこにもないため、「客が来たら動かす」という状態であり、遊具によっては1人しか乗っていないものもあった。
 私は遊具には興味はないため、動物コーナーへと向かった。

@まずはペンギンから

 ペンギン以外にも、サルやカピバラなど、プチ動物園的な感じで多種多様なものが飼育されていた。
 鳥専用のゾーンもあったので、とりあえず入ってみる。フラミンゴやオウムもいるが、なぜか一番頭数が多かったのは普通のニワトリであった。

@クジャク大サービス中(今は発情期なので)

 さて、ここラクテンチがテレビなどで取り上げられる際、まず紹介されるのが「あひるの競争」である。数匹のアヒルがレースをする形で、客は150円でどれが勝つかを掛けるという、まさに競馬方式である。

@出走前

 ちなみに、当てることができれば賞品(お菓子など)がもらえる。その賞品自体、店で買えば150円程度のものであるから、勝負事というよりはお遊戯的なものであるが、とりあえずアヒルたちの表情を見て、青を買ってみることにした。

@私の全財産(註:150円)を青に全ベット

 アヒルたちが出発地点に行き、スタート。先頭でゴールしたのは赤白(縞)であり、青は惨敗であった。
 再度橋の先側に行き(もちろん橋は経由せず)、油屋熊八ミュージアムに行ってみた。昨年オープンしたばかりということで、漫画などでの説明もあり分かりやすかったが、訪問者は私だけであった。小さな子供はこのような展示より、乗り物優先なのであろう。
 彼の生涯や、別府での功績(様々な宣伝方法や女性バスガイドの導入など)を学んだ。

@女性バスガイドの制服

 続いては、ラクテンチミュージアムである。なんでこんな辺鄙な山上にあるのかと思っていたが、元は鉱山であったとのこと。その跡地の再利用ということで、ケーブルカーを敷設して遊園地を開園したということである。なお、こちらのミュージアムについても、訪問者は私だけであった。
 なおミュージアムの隣には、無料で入れる温泉がある。もし旅行途中にラクテンチに寄る場合は、タオル持参が良いであろう。

@温泉もある

 歩き疲れたので休憩所で少し休み、再度動物たちを見てから、出入口へと向かった。途中にアヒルの競争をやっていたので、動画撮影のついでに(掛けないで)見ていると、なんと青の優勝であった…。
 ケーブル乗り場へ入る前に、展望デッキから別府市内を撮影した。

@景色が奇麗

 続いては、買い物である。先日も訪問したスーパーに行ってみると、イサキの刺身があったのでまずそれを確保。その近くを見てみると、久々にハゼを発見した。
 私が子供の頃(茨城県水戸市に3年半ほどいた頃)、ハゼ釣りをしてそれを唐揚げにして頂いたことがあるが、店でハゼを見つけたのは初めてである。宿で唐揚げはできないが、塩焼きならできるだろうということで、買ってみることにした。なにせ、80円という価格である。
 それと、大分ならではの「かしわめし」の素も購入した。

@今日の戦利品

 15時少し前に宿に戻り、旅行記を書いたり休んだり、翌日の旅程を作成したりしてから、宿に近いスーパーに行って大分産の牛肉などを買ってきた。
 さて、後は風呂に入って夕食をするだけである。宿には温泉があるが、インバウンドの方々(宿泊者の半分以上は海外っぽい)とは、まず遭遇しない。やはり、真っ裸で他人と同じ風呂を共有するというのは、日本ならではなのであろうか。

@今日も一人(よって撮影)

■2025.6.7
 今日はJR九州の株主優待券を使った旅行であるが、豊後竹田を久々に訪問しようと思う。
 9時頃に宿を出て、別府駅へ。格安入手している株主優待券に押印をしてもらい、改札口を通って行った。

@半券が切り取られる

 ホーム上は、多少賑わっている。というのも、「サロンカーなにわ」という車両を使った臨時列車が、ちょうど別府に停車しているからである。
 この車両を使ったツアーについては私も5月中に乗ることを目指していたが、予約が取れずに惨敗していた(熊本行のツアー)。しかしそれとは別に大分行のツアーがあり、見てみるとなんとちょうど私が別府に滞在している最中である。ということで、あれこれ撮影である。

@乗れませんでしたが

 この車両が大阪を出発する際は所謂「撮影部隊」が多くて大変らしいが、途中の停車駅である別府であるため、そこまでの混雑ではなかった。
 9時08分、大分行の各駅停車に乗って出発した。沿線には、サロンカーなにわ目当ての撮影者がたくさん身構えている。
 大分までは行かず、手前の西大分で下車した。というのも、近くに廃線跡があるからである。
 歩いてそこに向かおうと思ったが、西大分駅のホームにも撮影部隊が20~30人もいた。というのも、あと数分でサロンカーなにわが来るからである。ということで、私も動画でも撮ろうと思ってしばし待ち構えた。

@やって来ました

 撮影を終えてから、大分港臨港線の廃線跡へ向かった。しばらくするとレールも見えて来るが、結構大きい道路にもまだレールが残っている状態であった。個人的には嬉しいが、元大型バイク乗り(今は手放している)である私としては、こういう部分はスリップしやすいため要注意である。

@レールあり

 その先で廃線跡は国道10号と交差し(さすがにその部分はレールは撤去されている)、更にその先にも続いているが、その部分は遊歩道及び公園として整備されていた。

@ここも廃線跡

 当初予定では西大分駅に戻って列車に乗ろうと思っていたが、スマホに調べさせたらここから大分駅まででも30分程度で歩けるため、そのまま歩くことにした。再度繰り返すが、FIRE生活最大の敵は運動不足である。
 大分駅に着くと、なんだかイベントをやっている。「乾しいたけフェスタ」ということで、14時40分からの「椎茸まき(当たりくじ付き)」に惹かれるところである。

@こんなイベントも(家が近くなら絶対にやっている)

 しばし駅構内の店を見ながらぶらぶらとしてからホームに行き、10時54分発の豊後竹田行を待った。しばらくすると赤い2両編成が入ってきて、それが折り返し豊後竹田行となった。クロスシートであるのが有難い。

@ディーゼルカー

 まばらな乗客を乗せて、定刻に大分を出発した。車内では特にすることもないため、プチ腹ごしらえをするだけである。何度か買ったことのある鶏めしであり、大き目の具が嬉しい代物である。以前は若干割高かと思っていたが、最近はコンビニおにぎりがかなり値上がりしているため、逆に割安感がある。

@大分名物(150円)

 食後はその影響もあり少しウトウトする時間もあり、定刻の12時12分に終着の豊後竹田に到着した。
 豊後竹田と言えば岡城址が有名であるが、だいぶ前に歩いて行ったことがあり、かなり難儀であった記憶である(たいていの人は車で行く場所)。ということで、今日は簡単な観光だけにする予定である。

@まずは街歩き

 駅付近はちらほらと観光客もいたが、10分も歩くと私だけになってしまった。さらに寂しくなった武家屋敷群の中を歩き、辿り着いたのはキリシタン洞窟礼拝堂という場所である。白い柵の中は真っ暗であり肉眼ではよく分からないのだが、デジカメで撮ってみると、勝手に絞りを調整して奇麗に見えるようになっていた。さすがの高性能デジカメである。

@キリシタン洞窟礼拝堂

 駅に戻り、13時10分発の大分行に乗り込んだ。黄色の車両であり、1両だけである。
 次の観光であるが、菅尾にある摩崖仏である。13時43分に到着した菅尾で下車し、20分強歩いて現地に向かった。
 駐車場までは楽であったが、そこから先は急坂+急激な階段である。摩崖仏に到着した時点で、もう汗だくであった。

@ご対面

 想像以上に立派で大きな摩崖仏である。観光客は多くなさそうであるが、奇麗に整備されている。
 汗が引くのを待ってから、駅へと戻った。今日の観光場所については最後まで決めかねていたのだが、豊後竹田行の列車が菅尾駅に到着した際にこの摩崖仏の宣伝を見て、「これにしよう」と決めたのである。このような「行き当たりばったり」の観光ができるのも、時間が有り余っているプチ移住の利点かもしれない。

@これがきっかけ

 しばし待ち、14時52分発の大分行に乗り込んだ。先ほどの豊後竹田発の1両編成はそれなりの乗客がいたため「ボックス席は無理かな」と思っていたが、幸いにも2両編成がやって来たため、ボックス席を確保することができた。

@これで大分まで

 次第に乗客も増えて、大分には15時30分に到着した。しばし駅付近で買い物をしてから、16時14分発の列車で別府に戻ってきた。
 さて、今日の食材であるが、小アジが安かったのでそれを買ってみた。南蛮漬用とあるが、それにしては大き目であるため、普通に塩焼きにする予定である。締めのおかずはこれといったものが見付けられなかったので、普通の唐揚げ総菜を買った。

@今日の食材

 宿に戻り、風呂に入ってからは、夕食づくりである。すでに買ってあるベーコンなども余っているし、臼杵で買っていたスナップエンドウも手つかずであったため、それらを片づけるのが優先である。あれこれ調理し、いつも通りの「中年一人暮らし男の手抜き料理」が完成である。

@安定の内容(まるで自宅)

■2025.6.8
 さて、今日は日曜日である(もちろん私も日曜日)。別府到着後からは連日の徒歩観光であり、特に佐伯と臼杵に行った日には34,164歩に至っている。ということで、今日は休暇日として、午前から酒でも呑んでしまおうと思う。
 そうは言っても、朝の散歩くらいは健康上必須である。最初の紹介は、定番であるが駅前近くにある駅前高等温泉である。

@超定番

 有名な日帰り温泉であるが、実はここは宿泊することも可能である。私は以前に一度泊まったことがあるが、写真データを振り返ってみると、2008年の12月であった。

@こんな寝床

 別府には、古い商店街や、それより更に狭い路地がたくさんあり、趣深い。ただし、竹瓦温泉近くの狭い路地には、思いっきり性風俗の店があるため、もし男女で散策する場合は要注意である。

@よって写真は竹瓦温泉で

 9時開店のスーパーに入ると、地元の魚が半額になっているではないか(昨日の売れ残り)。ハモは煮つけにしたいところであるが、これは焼いて醤油で頂こうと思う。あまりに大量であり、これは夜の分というか、明日の分までありそうである。

@これで呑む

 宿に戻り魚を調理して、日曜のテレビ番組を観ながら一献。少し寝て起きてからは、100円ショップなどに買い物に行った(デジカメのストラップが切れてしまったため)。
 ほどほどに歩く予定であったが、結局あちこちウロウロとしてしまったため、今日も16,000歩以上である。しかし、2万歩を切ったのは別府滞在中で初めてであった。
 この日から九州北部は梅雨入りとなり、明日からは雨の連続の予定である。

@雨が降り出す直前

【以下もご覧ください】

プチ移住第1回・大分県別府市編(1日目~3日目)

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