■はじめに
食事付きの観光列車に乗車するこのシリーズであるが、今回は初めての福井鉄道である。「越前そば物語」とある通り、越前おろしそばが提供されることはもちろん、9品の料理とお茶が付く。また昨年度までとの違いとして、ぼたもちも付いてくるという。これら一式を含めて、4,500円也。事前にネットで申し込みをして、銀行振込で料金を事前に支払っておいた。
往復の移動には、大人の休日倶楽部の「北陸フリーきっぷ」を利用しようと思う。ただ単に単純往復でも元は取れるが、せっかくであるから2泊滞在して、往路では「トレインパーク白山」を訪問し、復路では福井県内でプチ観光をしてくることにした。
■2025.12.6
北陸フリーきっぷは、東京都内発と大宮周辺発とでは1,000円の差がある。ということで、ICで最寄駅から移動していったん南浦和で降りて、そこから入手済みの当該切符で改札を通った。

@埼玉出発
京浜東北線で大宮まで移動して、11時13分発の新幹線「かがやき」号に乗り込んだ。
金沢には、13時19分に到着した。トレインパーク白山はIRいしかわ鉄道の加賀笠間駅付近にあるためそちらに乗り換えたが、2両編成の列車は通路まで超満員であった。

@大混雑
13時30分に金沢を出発し、駅に停まる毎に乗客が漸減し、13時46分に到着した加賀笠間で下車した。
駅から20分弱くらい歩いて辿り着いたのが、白山市立高速鉄道ビジターセンター(愛称が「トレインパーク白山」)である。

@トレインパーク白山
なぜこのような施設があるのかというと、JR西日本の白山総合車両所がすぐ近くにあるためである。また今年に入ってから、ドクターイエローが来たという点でもニュースになった所である(新しい方のドクターイエローが名古屋のリニア鉄道館に行き、押し出されるような感じで古い方のドクターイエローがこちらにやって来たものである)。

@ドクターイエロー
私の目的はこの車両を見ることであり、それ自体は屋外にあるためもう目的は果たしてしまったが、せっかくであるから入場料(500円)を支払って内部にも入ってみた。

@展示の例
なお先述した通り、この施設は白山総合車両所と隣接している。橋を渡ってそちらに行って、車両所の内部も窓越しで見学できるようになっている。

@車両所
またトレインパークの4階には展望スペースもあり、走行している新幹線を眺めることができるようになっている。時刻表も貼っているので、1本だけ見送っておくことにした。

@やって来ました
見学を終えてからは駅には戻らず、反対側に歩いて行って道の駅に向かった。というのも、ここにも鉄道関係の展示があるからである。

@鉄道の町
駅に移動して、15時50分発の列車で金沢に戻った。
武家屋敷などを経由して駅から30分ほど歩いて、香林坊にある安ホテルに投宿した。このホテルにはキッチンもあるため、それを前提にしてスーパーに行って食材を買い揃えてきた。すべて割引品であり、北陸産の刺身と、ふぐである(後者はフライパンで焼いて頂く)。

@夜食材
■2025.12.7
今日は、やっと観光列車に乗る日である。福井鉄道の「たけふ新」駅が出発地であるため、フリー切符を使って「ハピラインふくい」の武生駅まで移動することとなる。
受付は10時半からであるが、武生観光をするために早めにホテルを出た。昨夕はインバウンド客で大賑わいであった武家屋敷も、この時間なら誰もいない。

@静寂
フリー区間では新幹線の自由席も利用できるが、今日はのんびりと在来線だけで向かうことにしている。
7時02分、福井行のIRいしかわ鉄道が出発した。平日ならば通勤通学で混雑しそうな時間帯であるが、今日は日曜日であるため空いている。
福井に到着し、続いて乗り継ぐのは8時30分発の「ハピラインふくい」の敦賀行である。

@ハピライン
定刻に福井を出発し、武生には8時50分に到着した。
まずは、市内散策である。歴史のある町であり、寺院が多い。福井県にプチ移住で来た際には、ゆっくり歩いてみたいところである。
駅から40分ほど歩いて辿り着いたのが、紫式部公園である。

@金ピカの紫式部
隣接する「紫ゆかりの館」(無料で入ることができる)に行って紫式部と武生との関連を学んでから、歩いて駅方面へと戻って行った。
さて、前置きが長くなってしまったが、やっと観光列車である。たけふ新駅に向かい、受付を済ませた(クリアファイルと、イベント参加券(行事に参加するとスタンプがもらえる)を頂いた)。

@一式
10時45分発の定期列車が出発してから、参加者が案内された。団体用の車両は、すでに入線済みであった(表紙写真)。
早速車内へ。私の席は、車両中央部分の一段高くなっている場所であった。運転席の後ろが最良のようであるが、この席も見晴らしは良いので問題はない。

@こういう状態
席上には、メニューやお茶が置いてある状態である(肝心の蕎麦などは、出発後に次の駅である北府(きたご)で積み込まれるという。
この列車は「持ち込み可」ということであるため、駅隣接のスーパーで買っておいた酒の撮影である。

@メニューなどと一緒に
11時00分、たけふ新を出発した。車内では、観光案内も開始されている。
北府にはすぐに到着し、ここで食材が積み込まれた。まずは、越前そばである。昭和天皇もお気に召されたという逸話のある、有名グルメである。

@おろしで頂く
早速、配膳された弁当で一献を始めた。福井名物の鯖寿司や、へしこなども入っている。まずはビールで普通の食材を頂き、続いて日本酒で蕎麦やへしこを頂く手順にした。

@弁当
車内では、係員(実は運転手とのこと)によるマニアックな観光案内が続いていた。すべての話題に付いていける人(鉄道や車両に詳しい人)と、まったく付いていけない人に分かれそうであるが。私は24年くらいまえに岐阜市に住んでいたので、元岐阜市電の車両についての紹介は懐かしかった。
赤十字前で時間があったので、予定外にドアが開くこととなった。操車場には、珍しい除雪車が停車していた。

@一番左は木製
同駅を出発してしばらくすると、列車は路面電車区間に入って行った(よって、福井鉄道の運転手になるためには、通常の免許以外に路面電車の免許も必要になるとのことであった)。
配膳されていた「ぼたもち」については持ち帰る予定であったが、酔いの影響で空腹になってしまったため、車内で頂くことにした。

@締めの一品
12時06分、福井駅に到着した。ここで、30分ほどのトイレ休憩となる。
12時36分、折り返しが出発した。路面電車区間を走り、通常の路盤の区間へ入って行く。今日は貸し切りということもあり、橋梁の上では臨時の停車やスロー走行も行われた。

@復路で撮影
復路も福井鉄道や車両に関するマニアックな説明が続いて、13時36分にたけふ新に到着して終了となった。
この後は、いったん敦賀に向かってそこから新幹線で戻ることにしている(敦賀の海産物を夜用に買うため)。出発まで50分もあるため、歩いて北府駅に向かった。まずは、静態保存されている車両の撮影である。

@200形
その後は駅構内に展示されている写真や鉄道関係の資料を見て、市内にある寺院などを見ながら駅に向かった。
武生発14時26分の列車に乗り、敦賀には14時57分に到着した。駅からしばし歩いてスーパーに向かい、敦賀港直送の刺身(スズキ)やレンコ鯛を買って、今日の夜用食材の確保である(この地域はソースかつ丼も有名であるため、ソースに浸したメンチカツも買ってみた)。

@今晩の一式
15時41分発の新幹線「つるぎ」号に乗って金沢に向かい、16時38分に到着した。安ホテルまで30分ほど歩いて戻り、敦賀で買った食材で一献して終了である。
■2025.12.8
今日については、当初は若狭町にある諦應寺の銀杏観世音菩薩を見てくることにしていたが、昨夕に新幹線車内でGoogleのおすすめに今庄駅の「今庄まちなみ情報館」が出てきたので(鉄道模型が贈呈された話題)、そちらに予定変更をすることにした。
ホテルをチェックアウトして金沢駅に向かい、7時02分の新幹線で福井に向かった。ハピラインに乗り換えて、今庄の少し手前の南条で下車した。

@途中下車
降りた目的は、駅から徒歩15分くらいの場所にできた新しい道の駅である。
歩いてそこに向かい、スタンプを押したり恐竜の写真を撮ったりしてから、駅に戻った。
9時34分発の列車に乗り、今庄には9時41分に到着した。まずは、まちなみ情報館の見学である。旧北陸本線に関する展示が中心であるが、贈呈されたという模型ももちろん見ておいた。

@展示の例
かなり前にこの駅に来た事があるが、新しい観光案内所や売店などもできており、だいぶ様子が変わったようである。
少し時間があったので、旧街道も少し歩いてみた。ここも、そのうちプチ移住で来たら再訪したいところである。
10時12分発の列車で敦賀に移動して、今日はもう10時58分発の新幹線で戻ってしまうことにしている。まだ早いが、明日から鹿児島へのプチ移住であるため、その準備もしなければならない。

@レッサーパンダ吊り輪



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