無職記念・今度こそ本当に最後の「週末パス」の旅

鉄旅(国内) ※観光列車も
週末パス(米沢駅にて)

■はじめに
 今年3月末で早期退職し、4月の冒頭に「無職記念・最後の『週末パス』の旅」として、富士急行・しなの鉄道・上田電鉄・長野電鉄・えちごトキめき鉄道・北越急行を旅程に含めた旅をしてきた。
 5月については、「サロンカーなにわ」を使ったイベント列車などを狙っていたが、人気が高く、軒並み撃沈。それでもどこかに旅行をしようとして、ふと思いついたのが、再度週末パスを使った旅である。今回は、山形鉄道・阿武隈急行・福島交通・ひたちなか海浜鉄道・鹿島臨海鉄道を含めた旅をしてくることにした。週末パスで乗車できるJR以外の鉄道に関して、かなりの部分を制覇できることになる(伊豆急行・会津鉄道・アルピコ交通は残念ながら訪問できなかったが、別の機会にしたいと思う)。

■2025.5.24
 最寄駅発5時28分の列車に乗り、大宮へ向かう。週末パスは課金をすれば新幹線にも乗れるため、今回は大宮から赤湯までは新幹線利用である(このような柔軟な使い方ができるため重宝してきた切符であるが、無くなるのは非常に残念である)。
 6時37分発の新庄行新幹線「つばさ」は、東北新幹線を連結していない単独編成であった。

@これで赤湯まで

 福島から在来線に入り、峠区間を越えて、8時35分に赤湯に到着した。この時刻にすでに山形県にいて第三セクター鉄道に乗る旅を開始できるのであるから、やはり新幹線を旅程に含めると時間が有効活用できる。
 赤湯駅待合室は大幅リニューアルされて、ワインの樽を使った新たな意匠になっていた。

@ラーメンの街

 山形鉄道の乗り場に向かい、8時54分発の列車に乗り込んだ。「フラワー長井線」の名の通り、車両も花満開である。

@荒砥行

 定刻に赤湯を出発し、長閑な景色の中を走り続けて行った。
 今回の旅では、第三セクター鉄道や私鉄に関しては「完乗すること」が目的ではなくて「途中下車して観光する」ことを目的にしようと思っている。山形鉄道に関しては、そもそも終点の荒砥付近には何もないことは知っているため、長井で降りることにしている。
 9時26分、長井に到着した。観光であるが、まずは旧長井小学校第一校舎である。

@長井小学校

 館内は無料で開放されていて、長井市に関する展示もあった。
 続いては、近くにある道の駅である。前々回訪問時はここで馬肉の総菜(馬肉旨煮)を買ったのだが、前回は見付けられず。今回は、無事に入手することができた。これはもちろん、夜用のツマミである。
 きちんと綺麗に切られているスライスは100グラムで500円、端っこの部分は200グラムで650円。私が買うのは、もちろん後者である。

@旨煮

 肉の形は悪いが、お得なだけでなく、こういう部位の方が逆に美味しいのである(魚でも、身よりもアラの方が美味しかったりする)。
 その後は歩ける範囲にある古い医院などの建物を見学してから、駅に戻った。
 荒砥方面からやって来た列車に乗り、10時53分に長井を出発した。

@新しい長井駅舎

 そのまま赤湯までは戻らず、11時03分に到着した今泉で下車した。ここでJR米坂線に乗り換えて米沢に向かうためである。米坂線は今泉から坂町まで運休中であり、代行バスに乗ろうとしている人が意外にたくさんいた。
 11時30分発の列車に乗り、米沢へ向かう。米沢では1時間くらいの待ち時間があり、これが2時間弱であれば南米沢で降りて徒歩観光をするところであるが、そこまでの時間はないため、そのまま米沢まで乗り通した。12時00分到着。

@米沢駅にて(今日から公開)

 しばし駅付近を散策したりして時間を潰してから駅に戻り、13時08分の福島行に乗り込んだ。
 定刻に米沢を出発。しばらくして峠区間になったが、峠駅では今日も「峠の力餅」の立ち売りが健在であった。
 13時54分に福島に到着し、阿武隈急行乗り場へ向かった。待ち構えていたのは、新しい車両であった。

@新しいと言っても2019年の導入

 14時01分、福島を出発した。阿武隈急行には過去何回か乗っているが、この鉄道路線を利用できるフリー切符の類は少ないし、沿線に大観光地があるわけでもないため、今後の利用頻度は低くなりそうである。
 阿武隈急行沿線の観光については、丸森駅は実施済みであるため、今日は角田駅で降りることにしている。ということで、14時58分に到着した角田で下車した。

@初めての途中下車

 さて、初めての角田観光である。とりあえず駅から15分ほど歩いて、到着したのはスペースタワー・コスモハウスである。どういう訳か、ここにはH2ロケットが置いてあり、宇宙関係の展示施設と展望台があるのである(展示施設だけなら無料)。

@なぜかここに

 展示施設を見てから、歩いて駅に戻った。
 15時57分発の梁川行に乗り、福島方面へと戻る。沿線には阿武隈川が沿っている。丸森から梁川まではこのような雄大な景色が多くみられるが、この区間の乗客が少ないことがこの路線のネックでもある。

@今日は天気が良くない

 16時29分に梁川に到着し、待つことしばし、16時42分発の福島行となる列車が入線してきた。私が「阿武隈急行と言えばこれ」と思っている車両である。1988年の阿武隈急行全線開通時に製造された車両ということであるが、前述した新しい車両が多くなってきているので、これに乗ることができるのもこの先あまり長くないのかもしれない。

@あぶきゅう、と言えば

 梁川を定刻に出発し、福島には17時13分に到着した。駅にあるスーパーで夜用食材を買ったりしてからまた同じホームに戻り、次に乗るべきは福島交通である(福島交通と阿武隈急行は隣接するホームから発着する)。ホームで待っていると、飯坂温泉方面からの列車がやって来た。

@これで折り返す

 17時35分に福島を出発。終点である飯坂温泉までは乗らず、1つ手前の花水坂で下車した。前回訪問時と同様に、この駅のすぐ近くにある格安スーパーで酒や食材を揃えて、歩いて温泉宿に向かうためである。
 宿に着いてからはさっと温泉に入り、馬肉旨煮などで酔っ払ってから就寝。

■2025.5.25
 昨日はギリギリ曇りであったが、今日は朝から大雨である。雨雲の切れ目(小雨時)を狙って安旅館を出て、飯坂温泉駅に向かった。

@今日も福島交通から

 6時05分に飯坂温泉を出発し、福島には6時28分に到着した。通常であれば駅ビルを通ってJRの改札に向かうことができるが、この時刻はまだ開いていないため、外に出て傘を差して歩かないといけない。
 6時54分発の東北本線を待つが、今日はとにかく寒い(先週の激暑が信じられないくらいである)。やっと入線してきた白河行に乗り込んだ。7時40分に到着した郡山で下車し、次に乗るのは7時59分発の磐越東線(いわき行)である。

@磐越東線

 定刻に郡山を出発。早起きもあり、時折ウトウトとしながらいわきまで乗り通した。9時35分到着。
 9時42分発の常磐線に乗り換えて、一路勝田へ。かなり乗り慣れた路線でもあるため、PCで動画を見ながら車中を過ごした。
 11時07分に勝田に到着し、次に乗るべきは11時17分発のひたちなか海浜鉄道である。

@ひたちなか海浜鉄道

 こちらも、定刻に勝田を出発した。ひたちなか海浜鉄道も何回も乗っているし、途中の那珂湊で下車して市場まで行ったことなどもある。今日は、平磯で初めての途中下車をすることにしている。
 11時38分、平磯で下車した。と言っても、近場に大観光地がある訳でもない。とりあえず「大ちゃん通り」と称する通りがある海岸方面まで歩いて行き、大ちゃん(海水浴シーズンには海中に浮かんで滑り台になる)を撮影するくらいである。

@大ちゃん

 歩いて駅まで戻り、12時09分発の勝田行に乗り込んだ。
 出発してしばらくすると、那珂湊である。ここで多くの乗客が乗ってきたが、「鉄な人」が気にしているのは、JRから譲渡された車両(キハ100系)であろう。5月25日(まさに今日)に運行開始予定(当初予定より延期)であったが、届け出や安全確認の関係で再延期となっているものである。

@2両ありました(奥の方がラッピングトレイン)

 終着の勝田には、12時30分に到着した。
 勝田からは12時49分発の各駅停車で水戸に向かい、今回の旅で最後の第三セクター鉄道となる鹿島臨海鉄道への乗り換えである。待ち構えていたのは、13時11分発の大洗行である。

@1両編成

 もちろん定刻に水戸を出発し、大洗には13時27分に到着した。
 鹿島臨海鉄道での途中下車候補についてはいろいろ考えたが、結局ここ大洗にしてしまった。しかし、大洗駅付近に観光スポットはない(海岸までかなり遠い)。ということで、見慣れた駅付近を再確認するのみである。

@大洗駅

 しばし時間を潰し、次に乗るべきは13時57分発の鹿島神宮行である。水戸方面からやって来たのは、「これぞ鹿島臨海鉄道」という車両(6000形)である。1985年の鹿島臨海鉄道開業時から活躍している車両であり、夏場にこれに当たると車内がサウナみたいで危険なのであるが、今ならちょうど良い季節である。それに、座席がクロスシートなのが有難い(比較的新しい車両は、すべてロングシートなのである)。

@春先ならOK

 当たり前のように定刻に出発。煩い気動車の音に身を任せつつ、鹿島神宮まで乗り通した。
 さて、ここから先はJRを乗り継いで帰るだけであるが、鹿島線に乗るのは久々である。鹿島神宮にはたまに来るが、フリー切符の関係で、水戸方面に戻ったりすることが多かったのである。
 14時58分に鹿島神宮を出発し、佐原へ。しばし佐原駅付近を散策してから、成田と千葉などで乗り換えて自宅に戻るのみである。

@佐原駅

【以下もご覧ください】

無職記念・最後の「週末パス」の旅

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