【大人鐡73】JR北海道「富良野・美瑛まんきつノロッコ号」・JR東日本「只見線美食列車」編

鉄旅(国内) ※観光列車も
ノロッコ号

■はじめに
 今回は、2つの観光列車に乗車してくる。
 まず1つ目は、「富良野・美瑛まんきつノロッコ号」である。「富良野・美瑛ノロッコ号」自体は6月から9月に掛けて運転されているトロッコ列車であるが、6月7・8日と9月21日のみ、沿線のグルメやお酒が楽しめるように内容が変更されている。9月21日については「プチ移住」シリーズでちょうど富良野にいる時期であったため、事前に指定券を手配しておいた。
 2つ目はツアーの企画物であり、「只見線美食列車」というものである。会津若松から只見まで往復するもので、往路では地元の食材を使ったコース料理が提供される。料金は11,800円也。なお、会津若松までの交通費は別途必要であるが、翌週の火・水に「鉄道のない町へ」という新しいシリーズの旅行を始める予定であり、それに利用する「大人の休日倶楽部パス」(5日間利用可能)が3日分余っているため、今回の会津行で利用することにした。
 おまけとして、日曜日は新潟での「かぼちゃ電車」試乗会へ、月曜日は「リゾートビューふるさと」に乗車をしてくることにした。

■2025.9.21
 富良野市内での「プチ移住」を実施中である。宿の近くにあるバス停からラベンダー号に乗り、旭川駅に向かった。8時25分着。
 ノロッコ号の指定券は「えきねっと」で手配済であるが、乗車券はこれから買わないとならない。旭川から富良野までは、1,380円。対してバスは900円であるから、圧倒的な差である。

@とにかく買った

 ホームに向かい、ノロッコ号の入線を待った。ノロッコ号は老朽化のため今年いっぱいで引退する予定であったが、代替となる新しい観光列車のデビューが遅れることとなったため、来年まで生き残ることになっている。
 しばらくして、ディーゼル機関車に牽引された3両編成の客車が入線してきた。

@ノロッコ号

 定刻の9時14分、旭川を出発した。久々に乗る路線であれば景色をよくよく見るが、昨日乗ったばかりの区間であるため、新鮮さは余りない。それ(景色)よりも、沿線でのおもてなしやグルメが今日の目的である。
 しばらくして、うちわや乗車証明書が配布された。今日はうすら寒いくらいであり、うちわの実用性は無いが。

@もらった物

 9時42分、美瑛に到着した。地元の人たちの太鼓の演奏(白金太鼓)が続いており、ゆるキャラ(かけ丸くん)もお出迎えである。

@美瑛駅にて

 美瑛駅では、出店が数店舗出ている。ビール(詳細後述)に合う食べ物として、ソーセージとフライドポテト(550円)を買ってきた。

@これで呑む

 今日は特別に、車内でクラフトビールを買うことができる。ということで、3種の飲み比べセット(1,200円)を車内で買ってきた(揺れない停車中に呑むため)。ピルスナーである「ウポポ」と、ハスカップを使った「ハシカプ」、それとこの列車用に作られた「ハートビート」である。
 太鼓の演奏を聞きつつ、ビールを飲み、ソーセージを頂いた。

@飲み比べ

 10時02分に美瑛を出発し、続いて停車したのが上富良野である(10時25分着)。売店は長蛇の列であったため、私は見るだけである。
 同駅を10時45分に出発し、続いての停車は中富良野である(10時58分着)。ホームでは、ラベンダーが無料で配布されていた。

@ラベンダー

 中富良野でも出店が出ていたが、甘いもの(フィナンシェなど)であったため、やはり見るだけである。列車の撮影をしたり(表紙写真)、「ラベンダーの妖精」を撮ったりするだけである。

@妖精発見

 同駅を11時18分に出発し、ゆっくり徐行しながら走り続け、終着の富良野には11時36分に到着した。これで、通常のノロッコ号より豪華版になった「富良野・美瑛まんきつノロッコ号」の旅は終了である。

@富良野でもゆるキャラがお出迎え

(富良野滞在中に徒歩観光をしていたところ、ちょうどノロッコ号がやって来た。その時の動画が、以下である(ラベンダー畑駅のすぐ近く))

■2025.9.27
 今日は、日帰りで「只見線美食列車」に乗ってくることになる。
 5時頃に家を出て最寄り駅に向かい、JRを乗り継いで大宮へ。新幹線に乗って郡山までやって来た。

@今回は乗りませんが

 8時29分発の会津若松行快速列車に乗り、会津若松には9時41分に到着した。ツアーの受付は9時30分から50分までであり、ちょうど良い頃合である。
 受け取ったのは、乗車記念証などが入っている一式と、切符を兼ねている名札である。

@私のセット

 列車の入線時刻は9時56分頃ということなので、しばし駅構内で時間を潰してからホームに向かった。
 今回使用される車両はキハ110系というもので、在来線で普通に使用されている、何の変哲も無い車両である。

@2両編成

 早速、車両の中へ。4人用ボックス席は2人で座るようになっており、2人用のボックス席は1人用となっている。一番残念なのは、ロングシートも座席として使用されているという点である(景色が見えない)。
 幸い、私の席は2人用のボックス席であった。

@ラッキー

 定刻の10時15分、多くの駅員に見送りをされながら出発した(駅近くのスーパーからも、店員が見送りをしてくれていた)。
 特製弁当の前に、まずはシャンパンでの乾杯である(アルコールが飲めない人は、スパークリングウォーター)。

@もちろんシャンパンを希望

 乾杯用なので1杯だけかと思っていたが、多少の余裕があるということで、2回ほどお代わりをさせてもらった。
 続いては、お待ちかねのお弁当である。メニューによると、「会津さくら肉のアッシェパルマンティエ」「南郷トマトを使った会津産野菜のラタトゥイユ」「会津産シイタケと会津地鶏を使った蕎麦粉のガレットコンプレ」「秋のグリーンサラダ」「天然酵母パン」「季節のフルーツとフィナンシェ」である。

@豪華に

 車内では、食事を提供している店舗やJR職員によるアナウンスが繰り返されている。復路ではクイズが行われるが、その答えはほぼこのアナウンスの中に含まれている。
 沿線はちょうど稲刈りの季節であり、黄金色の稲穂が輝いていた。

@田んぼ

 景色を見ながら弁当を食べ続け、パンのお代わりをもらったりして車中を過ごした。
 会津柳津に停車し、ここで「会津のソースでいただくローストビーフ丼」が積み込まれてきた。出発後に配膳されたので、早速頂く。

@これも豪華

 景色はだんだんと山深くなっていき、只見線特有の大きな橋梁を渡っていく。撮影スポットではあるが、この時間帯は逆光であるため、あまり奇麗な写真は撮れなかった。
 アルコールの影響もあり少しウトウトしてしまったが、沿線観光アナウンスはずっと続いていた。

@名物の「案山子」

 12時29分、折り返し地点となる只見に到着した。ここで1時間弱の自由時間となる。
 只見の街自体は過去に何回か散策をしたことがあるため、土地勘はある。ということで、駅前にある観光案内所に寄ってから、スーパーに行ってみた(地物を探すため)。ゲットしたのは、会津産の枝豆である。

@夜のおつまみ用

 その後は、適当に街中をフラフラと。「この辺りにSLがあったな」という方に歩いて行くと、やはり残っていた。
(SL以外にも、貨車を再利用した倉庫が街中にいくつかあるので、そういうのが好きな人は適当に歩いてみるのをお勧めしたい)

@SL

 駅に戻り、13時24分に只見を出発した。往路では逆光区間が多かったため、復路は撮影タイムである。

@秋になりかけの只見線沿線

 車内ではクイズ大会が行われ、全問正解者にはお土産が配布された(ただし誰でも答えられる内容であるため、全員全問正解であった)。お土産の内容は、南郷トマトジュースと、発芽玄米である。

@お土産

 往路で見た景色の逆回しを、ひたすら見続けた。今日は天気が良かったが、「乗り鉄」の場合は天候が悪くてもそれなりに楽しめるため、雨の只見川でも充分に楽しめるであろう。
 会津柳津に停車し、ここで「粟まんじゅう」が積み込まれた。異なる2店舗の味が楽しめるようになっている。

@粟まんじゅう

 その後も只見線を走り続け(途中で行き違いのための運転停車を繰り返し)、終着の会津若松には16時00分に戻ってきた。この後は、磐越西線と東北新幹線などを乗り継いで、家に帰るだけである。

@只見駅にて

■2025.9.28
 今日は、「かぼちゃ電車」(廃線となった新潟交通電車線の月潟駅に保存されている車両)に乗りに行くことにしている。
 問題は、会場へのアクセスである。保存会のウェブに新潟市からのバス案内があるが、本数が少な過ぎる。そこで、近隣の路線バスやコミュニティバスを徹底的に調べ上げて、「加茂駅から地域バスに乗って後須田(うらすだ)バス停で降り、そこから1時間10分ほど歩く」という方法に決めた。
 最寄駅からJRを乗り継いで大宮まで行き、新幹線で長岡へ。在来線に乗って加茂までやって来た。

@時間が余ったため駅付近を散策

 公園を散策した後は駅前のショッピングセンターに行ったりしてから駅に戻り、9時23分発のバスを待った。しばらくしてやって来たのは、小さなバンのようなバスであった。

@数人しか乗れない

 定刻に駅前を出発。車内には3人ほど乗客がいたが、近距離の市役所までで皆降りてしまい、それ以降は私1人だけになってしまった。
 後須田バス停で降り、9月末とは思えない暑さの中をひたすら歩き続けた。約50分ほど歩いて中ノ口川に架かる橋を渡ると細い道路が見えて来るが、これは新潟鉄道の廃線跡である。

@右側の道が廃線跡

 その先を北側に進んでいくと、月潟商店街である。今日は「大道芸フェスティバル」というものが行われていて、たくさんの出店もあり、大賑わいであった。
 その雑踏を通り抜けて商店街が終わると、佇んでいるのが月潟駅である。ホームには、イベント用の車両が準備していた。

@かぼちゃ電車

 次の出発は11時00分ということで、あと10分くらいである。まずは、動く様子を動画に撮ってみることにした。

 動かすといっても架線に電気が来ていないため、電車だけでは動くことができない。よって、ディーゼルによる動力で牽引する形になっている。

@動くのはほんの少しの距離だけ

 今日は30分に1回動く予定であるが、予想外の大量の来客により、時間を詰めて出発しているようである。よって、11時15分発に乗ってみることにした。
 駅舎に入り、硬券の切符を400円で購入して、ホームに向かった。

@硬券

 車内に入り、しばらくして出発した。先述した通り、動力は別物(電車自体は牽引されているだけ)であるが、本当に動いているような錯覚に陥る。
 試乗会に参加した後は賑やかな商店街を通り、また再度歩き続けて加茂駅方面に戻った。
 今日の宿は、上越市(高田駅)である。加茂を14時49分に出発する列車に乗って長岡に移動し、そこからは直江津行に乗り換えた。直江津市内のスーパーで夜食材を買い、最後に乗るのは「えちごトキめき鉄道」である。

@今日の最後

 18時05分に高田に到着し、駅から数分歩いて安ホテルに投宿した。

■2025.9.29
 7時頃にホテルを出て高田駅に向かい、えちごトキめき鉄道で上越妙高へ。そこから新幹線に乗って、長野まで移動してきた。
 長野市内をプラプラと歩いてから駅に戻り、これから乗るのは「リゾートビューふるさと」である。

@ハイブリッド車両

 定刻の10時04分、長野を出発した。
 実は今回の旅行記を作成する際、タイトルに「リゾートビューふるさと」も入れる予定であった。というのも、JREモールで予約をして途中の穂高駅の近くで受け取りが出来る特製弁当があったからである。
 しかし、ウェブで予約しようとしても、どうしても9月29日が選択できない(10月までのメニューなのに)。結局、諦めることになってしまった。
 代わりの駅弁でも買おうと思ったが、昨今はだいぶ高くなってきたため(1,800円などが普通にある)、結局、長野名物の七味唐辛子のまぶしてある「おかき」を買っただけで、それを齧りながら車窓を眺めた。
 日本三大車窓である姨捨では、もちろん下車タイムがあった。

@今日はこういうアングルで撮影

 篠ノ井線を走り続け、じきに松本に到着した。そこでスイッチバックをして、今度は大糸線の旅である。
 穂高では30分以上も停車するため、近くにある穂高神社までの散策がセットとなっている。他の乗客と一緒に、参拝に向かった。

@穂高神社

 穂高駅を出発してからは、緩やかな峠を越えて行った。終着である南小谷まで行ってしまうと家に帰るのが遅くなるため、13時22分に到着した白馬で下車した。ここで折り返して13時41分発の特急に乗り、ひたすら新宿を目指して行くだけである。

@お疲れさまでした

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