プチ移住第2回・徳島県徳島市編(1日目~4日目)

プチ移住
徳島市内にて

■はじめに
 今回のプチ移住(10日間ほどの滞在。移動日を除外すると実質8日間)は、徳島県徳島市である。
 前回の別府滞在では、JR九州の株主優待券を4枚活用して、大分県内のプチ旅行を実施した。今回は、「四国再発見早トクきっぷ」を使って、2日間だけ徳島県内の遠出をしようと思う。というも、この切符は土日のみ有効であり、他には使えそうなフリー切符が無いからである。遠出する日以外は、徳島市内や、近郊(鳴門など)へ足を向けようと思う(しかし、滞在中に天気の都合で、少し変更した)。
 唯一の問題は、天気である。予約時点では「7月中旬までは梅雨だから、どこでもいいだろう」ということで徳島にしたが、6月中に梅雨が明けてしまうという異常気象により、徳島の天気予報は連日35度に迫る気温である。しかし、今さら変更はできないため、仕方がない。

■2025.7.1
 今日は徳島に移動するだけである。10時過ぎに家を出て最寄り駅に向かったが、15分弱歩いただけで猛暑で嫌になってしまうくらいである。
 羽田空港まで移動。往路についてはJALの特典航空券を押さえているため、掛かる費用は施設使用料の450円だけである。
 荷物を預けてチェックインし、ラウンジへ直行。まずはビールである。

@昼から呑む

 12時50分発の便に乗り、一路徳島へ。14時頃に到着した。
 すぐに連絡バスに乗ったのでは早く着き過ぎるため(チェックインは16時から)、カードラウンジでしばし時間調整をして、14時55分発の空港連絡バスで徳島駅前に向かった。

@バスで移動

 15時25分頃、徳島駅前に到着した。駅の窓口で土日に使う件の切符を購入し、またネットで押さえてあるトロッコ列車(土曜日に乗車)の指定券も発券し、しばし駅構内で涼んでからホテルに向かった。
 今回も、ホテルは「キッチンがあるかどうか」で選んでいる。1泊4,600円(土曜日のみ5,400円)で、トータル42,200円。じゃらんのゴールドクーポン5,500円分を適用させて、36,700円である。シングルの方が安かったが、ゆったりしたいためダブルを押さえている。

@今回の寝床

 今日はもう夕方であるため、本格的な料理ではなくて簡単に済ませる予定である。ということで、買い物に出掛けた。
 徳島には何度も来ているので、地図がなくてもだいたいは把握できている。昔はアーケードにもスーパーがあったような記憶があるが、それはもう無いようである。それにしても、シャッター街とはまさにこのことである。

@ひたすらシャッター

 以前にも使ったことがあるスーパーに行き、うず潮はまちの刺身、すだち鯖、鳴門わかめ、卵(阿波育ち)、阿波自然鶏(総菜)を買い、自室に戻った。キッチンで目玉焼きを作ったりレンジ調理器で鯖を焼いたりして、一献してから就寝。

@食材一覧

■2025.7.2
 今日は観光はせず、近場のスーパーや商店街などを確認することにしている。
 ところで今回の宿泊先であるが、無料で朝食が付いてくる。簡易的なものであり、私は普段は朝食無しで構わないのだが、タダで付いてくるのに頂かないのももったいない。ということで、「夜は18時くらいから呑み始めて20時前には寝る」「どうしても3時過ぎには起きてしまう」「朝食提供の遅い時間帯(8時半頃)に行く=体感的には昼食」にしてみることにした。

@せっかくですから

 10時過ぎまで部屋でゆっくりしてから、外に出た。アーケードは昨日の夕方時点でシャッター商店街であったので、朝はさらに寂しい。ということで、アーケードの端にあった阿波踊りの像を写真に収める程度である。

@ロボ的

 すでにかなり暑くなってきた中を歩いて、駅方面に向かった。お目当ては、駅のすぐ近くにある「ポッポ街」である。渋い商店街であり、以前にも訪問したことがあるが、ここも以前と比較するとだいぶシャッター率が高くなったようである。

@ポッポ街入口

 商店街を1往復してから、駅前デパート地下にある食品売り場を訪問。ここも過去に利用したことがあるが、抜けた店舗もあったようで歯抜け状態になっていた。
 1階にあった観光案内所で地図などをもらい、新町川に沿って歩き始めた。日も差してきており、「男だから恥ずかしい」などと言ってられない時代なので、傘を差しての行脚である。
 目的地は、中州市場である。

@目的地

 小さなスーパーもあり、総菜などが安かったので、後で利用しようと思う。
 平日のこの時刻なので店内には高齢のおばあさんしかいないが、「今年は暑過ぎるわね」「異常やわー」と言っている。本来なら、梅雨の真っ只中のはずである。
 そのままずっと歩き続けて、イオンモールまでやって来た。ここまで来たのは末広大橋を見るためであるが、モールで休憩する(涼む)のも主目的である。

@やっと涼める

 ぶらぶらと各フロアにある店を見て回ってから、モールを後にした。次に目指すのは、駅の東側にある徳島城跡である。
 だいたいの目安を付けて適当に歩いていると、徳島のジビエを売っている自販機に行き当たった。500円や1,000円という手頃な価格であるため、これも後日試してみようと思う。

@地物の鹿

 汗だくになり(今日も33度)、やっと城跡に辿り着いた。城跡に来たのは、ここにSLが置いてあるからである。
 しばらく敷地内を歩いていくと、駅を模したような建物とSLが見えてきた。

@8620形

 SLはレールの上に置いてあり、レールの先にはトンネルを模した壁面があり、そこには「徳島鉄道年表」として路線図と開通年度が紹介してあった。
 この時点でまだ14時前であり、次は文学書道館に行こうと思っていたが、もう暑くて限界である。ということで、ホテルに避難である。
 SLは徳島駅のちょうど裏手にあり、戻り道から操車場を見てみると、今となっては化石とも言える国鉄型特急車両である剣山と、土曜に乗る予定のトロッコ車両があったので、とりあえず撮影である。

@車両群

 ホテルに戻ってPCを突きながら涼み、16時を過ぎてから買い物に行った。午前中にも行った中州市場にある店に行き、徳島と言えば多くの人が思い付く「フィッシュカツ」などを買ってんた。ちくわについては地物でもなんでもないが、「総菜半額」となっていたので(シールは貼っていないが)、追加したものである。

@今夜はこれ(+昨日の余り)で

■2025.7.3
 せっかく徳島にいるのだから、プチ遍路(数個の寺院を周る)をしようと思っていた。板東駅で下車して1番札所から6番くらいまでが適当かと思っていたが、この酷暑では不可能である。ということで、板野駅で降りて徒歩観光をすることにした。
 10時頃にホテルを出て、徳島駅へ。10時26分発の板野行(1両編成)に乗り込んだ。

@今日はJRから

 出発時点から数人しか乗客がいなかったが、近郊区間で徐々に減り、板東から先は私1人だけになってしまった。平日のこの時間帯では、この程度なのであろう。
 10時53分、終着の板野に到着した。日傘を差して歩き出し(量販店があれば買うものもないのに入って涼んだりして)、最初の目的地は「レキシルとくしま」である。出土品などを展示してある施設であり、無料であることはもちろん、ウォーターサーバーで冷たい水を飲めたのが有難かった。

@レキシル

 必要以上にゆっくり展示品を見て(体を冷やすため)、レキシルを後にした。
 プチ遍路を今日にしようと思ったのは、天気予報で小さい曇りマークが出ていたからである。予報通りに雲の出るときもあったが、ほとんどは傘を差して歩き続けた。
 熱中症になりそうな状況になりながら、12時半頃に5番札所である地蔵寺に到着した。お遍路については15年くらい前に制覇済みであるためここにも来たはずであるが、88の寺院すべてを覚えているはずもなく、初訪問のような感じである。

@地蔵寺

 大きな樹の下で凍らせてきた水を飲みながらしばし休憩し、再度歩き始めた。
 なおこのルートを歩こうとしたのは、遍路道であることはもちろん、あと一つ理由があった。というのも、ここには国鉄の鍛冶屋原線が走っていた場所なのである。ということで、交差点まで歩き、羅漢駅跡を訪問した。

@石碑のみ

 鍛冶屋原線はその廃止が1972年とかなり早く、よって廃線跡は残っていない(大きな道路になってしまっている)。
 次に目指すのは、終着駅であった鍛冶屋原駅跡である。大きな道路ではつまらないため、遍路道の方を歩いて行った。こちらの方が、道中に色々なものがある。

@その一例

 猛暑の中を歩き続けて、14時過ぎに鍛冶屋原駅跡に到着した(本来であれば14時よりも前に着くくらいであったが、体のほてりに危険を感じて、ルートを逸れてホームセンターに入って涼んでいたのである)。
 鍛冶屋原駅跡も、石碑だけであった。

@駅跡

 これでミッションは終了である。ここからJRの駅まで歩く気力など微塵もないため、バスで徳島に帰る。すぐ近くに鍛冶屋原バス停があるが野ざらしなので、日陰を探して上板町役場まで歩き、建物の陰でしばし休んでから14時43分発のバスに乗り込んだ。

@これで戻る

 車内の乗客は、私1人だけである。バスだけあって様々な施設に迂回して行くが、誰も乗ってこない。板野高校前でやっと2人増えたが、要するに旧鍛冶屋原線区間は需要がないということであろう。
 徳島市内の商業施設で乗客が増え、16時頃に徳島駅に戻ってきた。後は、スーパーに行ってからホテルに戻るだけである。
 今日の食材であるが、阿波自然鶏と、ぼうぜ(丸っこい魚)である。

@夕食用

■2025.7.4
 今日は、鳴門方面に行くことにしている。
 10時頃にホテルを出て、駅に向かわず、まずは寺町方面を散策した。まだ10時だというのに、傘を差しても日差しが痛いくらいの天気である。本当は雨をしのぐ予定で持ってきた傘であるが、予想外に大活躍である。

@錦竜水

 徳島駅へ移動。切符を買ってホームに移動して出発を待つが、うっかりして阿南方面に行く列車に乗ってしまった(動き出してから気づいた)。いつもならこんな凡ミスはしないのだが、なんとなくでしか旅程を決めていない(当日朝に決めて、時刻は手書きのメモのみである)ため、やらかしてしまった。
 隣駅で運転手に理由を言って下車した。幸い、折り返しの列車は5分ほどでやって来る。

@阿波富田駅

 しばらくしてやって来た列車に乗り、徳島へ。無事に戻って来たのは良いが、ここで45分以上も待たなければならない(昼時の鳴門方面行は1時間に1本程度)。
 しかし、怪我の功名ではないが、駅の引込線にJR西日本のキヤ141系という編成が停まっていたのである(先ほどまでは無かった)。これは軌道や信号通信設備の検測用車両であり、時折JR四国にもやって来る。そういえば、前回これを目撃したのも四国内(阿波池田駅)であった。

@キヤ141系

 気を取り直して、11時58分発の鳴門行に乗り込んだ。1両編成であるが、それなりに乗客はいる。
 各駅に停車して、12時37分に鳴門に到着した。鳴門自体は何度も来ているので、今日の目当ては駅から歩いて数分のところにあるSLである。公園などにあるSLは放置されているものが多いが、ここのは奇麗に保存されていた。

@C11

 これでミッションは終了である。本当はショッピングセンターまで歩いて行こうと思っていたが、出だしで躓いて1時間ロスしているし、暑過ぎてこれ以上歩く気力もないため、13時00分発の列車で戻ることにした。
 定刻に鳴門を出発。そのまま徳島までは戻らず、教会前で下車した。ここから歩いて道の駅に行くためである。

@教会前駅

 この駅から道の駅までは歩いて20分程度であるが、歩き始めて5分くらいで後悔してしまった(暑過ぎて)。鳴門から道の駅までは徳島行の路線バスも寄るので、そちらにした方が賢明であった。
 汗だくになり、やっと道の駅に到着した。

@鳴門金時

 スタンプを押してから、売店や隣接する直売所を見て回った。刺身を買って帰るにはまだ早いが、北灘の定置網で取った魚というのがどうしても気になってしまう(特にクロダイが)。ということで、大量の氷をもらってそれをタオルで包んで持って帰ることにした。
(これは買って大正解。身の食感はゴリゴリで白身なのに脂が多かった。それに、大根のツマではなくてワカメが大量に敷いてあったので、追加のつまみにもなった)

@持ち帰ってから撮影

 ここからは、路線バスで徳島に戻る(これは当初からの予定通り)。こうすることにより、JRの駅まで歩かなくていいし、次の目的地である文学書道館(2日前に行こうとして暑さで諦めたところ)の最寄りバス停で下車することができるためである。
(それにしても、今はスマホの地図で特定のバス路線をクリックするだけで全停留所が出てくるので、便利になったものである)

@バスで帰る

 14時03分発のバスに乗り、道の駅を後にした。バスは意外に細い道路を走る区間が多く、とある地点(交差点でも何でもない)で停まったので何かと思ったら、道が細過ぎるため信号を設置して交互通行をしている区間であった。
 徳島駅よりいくつか手前のバス停で下車して、文学書道館に向かった。

@文学書道館

 310円を支払い、常設展のみを見学した。私は「なんちゃって日本文学科卒」であるため知っている作家の数は少なかったが、小説家や詩人等だけでなく、漫画家や文芸評論家に関する展示もあったので、分かりやすかった。
 さて、後は歩いてホテルに戻るだけであるが、少し遠回りして2日前に見つけた鹿肉の自販機に行き、味付け肉(500円)とカレー(3種で1,000円)を買って帰った。今晩は、鹿肉と刺身で一献である。

@一式

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